京都成章5大会連続16強 2試合連続の完封で花園通算25勝目

[ 2018年12月30日 17:26 ]

第98回全国高校ラグビー第3日・2回戦   京都成章33―0佐賀工 ( 2018年12月30日    東大阪市・花園ラグビー場 )

<京都成章・佐賀工>後半26分、トライを決める京都成章・長森(撮影・大森 寛明)
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 ノーシードから悲願の初優勝を目指す京都成章(京都)が2試合連続の完封でBシードの佐賀工(佐賀)を撃破し、5大会連続の16強入りを果たすとともにチーム花園通算25勝目を挙げた。

 京都成章は前半6分、CTB江口直也(3年)の強烈なタックルでボールを奪い取り、高校日本代表候補のSH片岡祐二(3年)からパスを受けた体重90キロのWTB南部翔大(3年)が力強いステップで40メートルを駆け抜けてゴール左隅へ飛び込んだ。値千金の先制トライを挙げた南部は「(片岡)祐二と目が合ってくるなって思ったら周りから“行け”って声が聞こえてきたんで。うれしいです」と試合後、満面の笑みを浮かべた。

 試合前は極度の緊張のため嘔吐(おうと)を繰り返してしまうチーム一のあがり症。この日も試合前には側溝を見つけて「オエッ」と声を上げたが「あれはもうルーティーンですから」と試合開始の笛が鳴った瞬間に別人に変身。先制トライの後も前半20分、後半8分に2トライを挙げる活躍を見せた。試合前日、社会人トップリーグの覇者、神戸製鋼のCTB重一生からハンドオフの技術など直接指導を受けた成果が早速、花園という大舞台で現れた。

 仙台育英(宮城)との27日の1回戦をケガもあって温存したSO安藤海志主将(3年)、片岡もこの日の2回戦に元気に戦列復帰。Bシード校が相手だったにもかかわらず初戦と同じ8人を途中で入れ替え、リザーブ陣に経験を積ませるととともにレギュラー陣の消耗も最小限に抑えることができた。それでいて京都府大会決勝から3試合連続の完封勝利。伝統の守備力にさらに磨きがかかってきた。



 「伸び伸びと楽しんでましたね。このメンバーでずっとやってきたんですけど、誰が出てもいい感じやなあというのは観てて思いました」。就任32年目の湯浅泰正監督は順調すぎるほどの開幕2試合に手応え十分。次戦は全国7人制大会を制したBシードの流通経大柏(千葉)が相手だが「3段階くらい格上なんでしんどい試合になんのは分かってますけど、それも含めて楽しみです。子どもらはやってくれると思ってます」と自信をのぞかせた。

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2018年12月30日のニュース