白鵬“速攻”高安狩り!全勝キープで今年初の単独トップ

[ 2018年9月20日 05:30 ]

大相撲秋場所11日目 ( 2018年9月19日    両国国技館 )

<大相撲秋場所十一日目>高安(左)を押し倒しで破る白鵬 (撮影・白鳥 佳樹)
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 横綱・白鵬が唯一の無敗を守った。結びの一番で1敗の大関・高安を押し倒し、無傷の11連勝。横綱・鶴竜が大関・栃ノ心に敗れたため、今年初めて単独トップに立った。立ち合いが2度不成立も、厳しい攻めで白星は譲らず。前日9場所ぶりの勝ち越しを決めた横綱・稀勢の里は関脇・逸ノ城の突き放しに抵抗できず3敗目を喫した。

 軍配が上がると、館内を不満の声が覆った。3度目の立ち合い。立ち遅れた高安を白鵬が右で張る。2歩目が出ない相手を矢継ぎ早に左でかち上げ勝負あり。わずか1秒1で決着すると、熱戦の期待を裏切る幕切れに「え〜」の声が響く。反応が耳に残ったのか、支度部屋に戻った横綱は表情を変えず「勝ちは勝ちですから」と振り返った。

 最初の立ち合いは高安が突っかけた。直後、白鵬は大関に近づき至近距離でにらみつける。次は白鵬が嫌がり手を突かずに立ち上がった。心理戦の様相を呈した一番。攻めに迷いがなかった白鵬が白星をつかんだ。今年に入って初めて単独トップに立ち、5場所ぶりの優勝を引き寄せ、「一番一番、引っ張っていくだけ」と力を込めた。

 だが、スーパースターとの再会で硬い表情が一変した。国技館の一室で待っていたのはJ1神戸の元ドイツ代表ポドルスキだった。ドイツ代表のLサイズのユニホームをプレゼントされたが「入らない。小っちゃいから。PKやっちゃおうかな」と上機嫌。白星に「いいところ見せられたかな」と胸を張った。

 ポドルスキは白鵬の印象について「いろんな力士に会って、それぞれオーラがあるけど、白鵬は凄いオーラがあった。言葉が通じない中でも通ずるものを感じた」と語った。世界を制した男も認める大横綱。着々と幕内1000勝へのマジックを減らしながら、41度目の頂点へと向かう。

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