内村ら出場の体操全日本シニア、パワハラ関連質問完全NGに

[ 2018年9月4日 22:00 ]

全日本シニア選手権出場が予定されている内村航平
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 体操女子の宮川紗江(18)が日本協会の塚原千恵子女子強化本部長(71)、夫の光男副会長(70)からのパワハラを告発し大騒動になっていることを受け、今月中旬の全日本シニア選手権(福岡)で取材規制が敷かれることが4日、分かった。同大会には内村航平(29=リンガーハット)や杉原愛子(18=朝日生命)が出場。14日の試合前日会見、15日の競技後の会見で、パワハラ関連の質問は完全NGとなる。

 かつてないピリピリムードの中、全日本シニアが開催される。世界選手権(10月25日開幕、カタール)前のラスト実戦。渦中の宮川は欠場するが、代表の内村、田中、寺本、千恵子本部長が女子監督を務める朝日生命の杉原がエントリーしている。4人は14日の試合前日練習後と15日の演技後に会見を行う予定。大会関係者は、「この大会や世界選手権に関する質問に限らせてもらう」と明かした。

 8月29日に宮川が塚原夫妻からのパワハラを告発して以降、大騒動が収束する気配はない。女子代表候補合宿が8月27日〜9月2日まで都内で行われたが、千恵子本部長はパワハラ問題に対処するためラスト3日を欠席するなど、既に強化活動にも影響が出ている。日本協会は今週中にパワハラの有無を調査する第三者委員会を立ち上げるが、全日本シニアまでに結論を出すのは時間的に不可能だ。

 この問題を抱えたまま迎える全日本シニアは、世界選手権を見据え技の完成度などをチェックする重要な大会。パワハラ問題に関する質問が選手に浴びせられた場合、動揺を呼ぶ可能性もあるため、大会側は取材規制を敷くことを決めた。「報道が過熱して選手に影響しないようにしたい」と関係者。千恵子本部長の動向は未定で、来場すれば大混乱は必至だ。

 宮川への暴力行為により、速見佑斗コーチが無期限登録抹消の処分を受けたことが発端の今回の騒動。処分を受け入れ謝罪文も発表した同コーチは、5日に都内で会見を行う。自らの言葉での謝罪がメーンとみられるが、他にも訴えたいことがあるのか。内容によっては、さらなるカオスが待っている。

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2018年9月4日のニュース