日本6連勝 上野「初経験」雨中の完封、初回中断明けから本領

[ 2018年8月8日 05:30 ]

ソフトボール 世界女子選手権第6日   日本2―0カナダ ( 2018年8月7日    千葉・第一カッター球場ほか )

<カナダ・日本>4安打完封勝利に笑顔を見せる上野(左端、撮影・三島 英忠)
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 エースの上野由岐子(36=ビックカメラ高崎)が雨に苦しみ、雨に助けられた。1次リーグB組で世界ランク2位の日本は、同3位のカナダを2―0で下して開幕6連勝。雨中の一戦で先発した上野はぬかるんだマウンドでコントロールが定まらず、初回に無死満塁の大ピンチを背負った。三振で1死とし、雨による29分の中断後に連続三振で脱出。7回を投げきり完封した。8日は世界4位で5勝1敗のオーストラリアと対戦する。

 百戦錬磨の上野が、「初めての経験」と実感を込めて言った。雨中の一戦、初回にいきなり無死満塁のピンチを背負った。なんとか三振で1死としたが、次打者に2球を投じたところで、主審に「投げられるか?」と聞かれ「無理です」と答えた。雨による中断。ぬかるむマウンドに苦戦していたが、グラウンドキーパーには、あえて「土を入れないで」と頼んだ。「掘れたままで良かった。入れた土が滑るので」。複雑に交錯する状況は、上野にとっても初体験。29分後、再びマウンドに上がると本領を発揮した。

 足場が改善され、連続三振でピンチを脱すると、イニングが進むごとに調子を取り戻した。6回にはこの日、最速の115キロをマーク。7回を投げきって完封し、今大会は16回無失点だ。「いい経験ができた。大きな引き出しができたと思う」。1次リーグ2位以内を決め、8日のオーストラリア戦でトップ通過を狙う。10日からは決勝トーナメントもスタート。「徐々に試合勘も上がってきている。日本の強さをアピールできれば」。36歳にして投手としての幅を広げる上野が、日本を世界一に導く。

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2018年8月8日のニュース