渡辺雄太がグリズリーズと「2―WAY契約」を締結 NBAに45日間在籍可能

[ 2018年7月21日 12:17 ]

グリズリーズと「2−WAY契約」を締結した渡辺雄太(AP)
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 NBAグリズリーズは20日(日本時間21日)、サマーリーグ(ラスベガス)でネッツの一員としてプレーしたジョージ・ワシントン大出身のフォワード、渡辺雄太(23)とマイナーリーグ(Gリーグ)との重複が可能になる「2―WAY契約」を締結。これにより渡辺は、グリズリーズに今季最長で45日間の在籍が可能になった。

 NBAでは2017年からGリーグでの契約を保証する形で1チーム最大2人までの「2―WAY契約」を認め、チーム選手枠は15人から17人へ増加。渡辺はその“特別枠”に入った形で、グリズリーズの選手として試合に出れば、2004年の田臥勇太(37=現栃木ブレックス)以来、日本人2人目のNBAプレーヤーとなる。

 渡辺は昨季、ジョージ・ワシントン大が所属するアトランティック10の最優秀守備選手に選出され、NBAのサマーリーグでは5試合に出場(先発3試合)して9・4得点、4・2リバウンド、1・6ブロックショットをマーク。グリズリーズは昨季に「2―WAY契約」を締結していたガードのマイク・ヘンリー(25)をこの日に解雇したが、そのヘンリーは昨季20試合に出場(平均18・9分、5・4得点)しており、渡辺にも同等のチャンスがあるものと見られている。

 「2―WAY契約」ではGリーグから昇格できるのは当該チーム(グリズリーズ)のみ。昨季22勝60敗と低迷したグリズリーズはこのオフ、スパーズからFAとなったカイル・アンダーソン(25)、昨季ウォリアーズでプレーしたオムリ・キャシピ(30)といったフォワードを補強しているが、チームの主力はあくまでガードのマイク・コンリー(30)とセンターのマーク・ガソル(33)。在籍するフォワードは渡辺を含めて7人だが、他のチームに比べるとこのポジションの層は厚いとは言えず、日本人2人目のNBA選手が誕生する下地は出来上がっている。

 昨季こそ不振だったが、もともとグリズリーズはディフェンス重視のチーム。2016年シーズンの平均失点はリーグ3位で、相手選手のサイズに関係なく“ディフェンダー”として適応できる渡辺はチームにとっては貴重な存在になるだろう。

 なおGリーグでの年俸は7万5000ドル(約840万円)。NBAに45日間在籍するとさらに最低年俸の日割相当分が加算されるため、今季は最高で20万4000ドル(約2300万円)ほどのサラリーを得る可能性がある。

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2018年7月21日のニュース