“ラグビー神社”に楕円球型の御鈴が奉納 坂田会長「来年のW杯が成功するようにお祈りしました」

[ 2018年7月9日 18:14 ]

御鈴奉納式で鳴らし初めを行った関西ラグビー協会・坂田会長(左)と原氏
Photo By スポニチ

 “ラグビー神社”に9日、楕円(だえん)球型の御鈴(みすず)が奉納された。

 真鍮製金メッキで、大きさはラグビーボールとほぼ原寸大。鳴らし初めした関西ラグビー協会・坂田好弘会長(75)は「世界初のラグビーボール型の鈴。来年のワールドカップが成功するようにお祈りしました。イメージしていたよりも鈴の音は大きかった。完璧ですね」と笑顔で御鈴を見つめた。

 世界遺産・下鴨神社(京都)の境内にある糺(ただす)の森。そこに建つ同神の正式名称は雑太社(さわたしゃ)。昨年11月、60年ぶりに再興され、今では全国から多くのラグビーファンが参拝に訪れている。

 なぜ、ラグビーの神さまなのか。当地で1910年(明43)、慶応義塾の学生が旧制第三高等学校(京大の前身)にラグビーを伝え、関西で初めてラグビーの練習が行われた。関西ラグビー発祥に地であることから、69年(昭和44)に三高OBによって「第一蹴の地」の記念石碑が建てられた。

 昨年5月には2019年に日本で開催されるラグビーW杯の抽選が京都で行われた。それに先立って、各国の関係者が「第一蹴の地」で蹴鞠(けまり)を行うなど、世界遺産の地がラグビーとコラボレーションした。雑太社には神魂命(かんたまのみこと)が祀られており、「魂」は「球」に通ずる縁もあることから、“ラグビー神社”として復興することになった。

 御鈴を奉納した株式会社フルタイムシステムの原幸一郎社長(75)と坂田会長は同大時代に楕円球をつないだ同級生。マンションなどに宅配ボックス、ロッカーを3万カ所以上設置するパイオニア企業の経営者として活躍している原氏は「ラグビーをやっていたからこそ今の自分がある。この場所に鈴を奉納させていただき本当に感動しています」と感慨深そうだった。

続きを表示

この記事のフォト

2018年7月9日のニュース