横審稽古総見を実施 処分の2横綱も参加

[ 2018年1月5日 10:55 ]

稽古総見で汗を流す横綱白鵬(左)。奥右端から横審の北村正任委員長、日本相撲協会の八角理事長
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 大相撲初場所(14日初日・両国国技館)に向けた横綱審議委員会(横審)による稽古総見が5日午前、東京都墨田区の両国国技館で実施され、昨年秋巡業中に起きた元横綱日馬富士の暴行事件で、現場の酒席に同席していたことで日本相撲協会から減給処分を受けた白鵬、鶴竜の両横綱がともに相撲を取った。

 今年の稽古始めとなった白鵬は、平幕正代関と7番。鋭い当たりからの出足で全勝と上々だった。稽古後は「今日は取るつもりだったか」と聞かれ「まあね」と一言だけ残して引き揚げた。

 鶴竜は横綱稀勢の里や大関高安らを相手に13勝1敗。鶴竜と同じく4場所連続休場から再起を図る稀勢の里は腰高が目立ち、2勝6敗と不安を抱かせた。

 横審の北村正任委員長(毎日新聞社名誉顧問)は昨年12月20日の臨時会合後、立ち合いで相手に肘をぶつけるようなかち上げや激しい張り手を多用する白鵬の取り口について「横綱相撲とは到底言えない。美しくない」などの投書を引用し、異例の苦言を呈した。5日は立ち合いで1度だけ張ったが「ひっぱたいてばかりでなく、ああいう立ち合いを本場所でもやればいい」と述べた。

 相撲協会は4日の臨時評議員会で、暴行事件の報告を巡業部長として怠ったなどとし、貴乃花親方(元横綱)に対して初の理事解任を決めた。役員待遇委員に2階級降格した同親方は稽古総見には来なかった。

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2018年1月5日のニュース