青学・原監督、出雲PJ始動 来季3冠再奪取へ「スピード強化」

[ 2018年1月5日 05:30 ]

4連覇を伝えるスポニチ本紙を手に喜びを語る(左から)田村、原監督、下田                               
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 「大作戦」の次は「プロジェクト」だ!箱根駅伝で史上6校目の4連覇を達成した青学大の原晋監督らが一夜明けた4日、都内で取材に応じ、原監督は来季の大学3冠を見据えた出雲駅伝強化策「出雲プロジェクト」の構想を明らかにした。昨年の出雲ではスピードに勝る東海大に終盤で逆転負け。区間距離が短い出雲駅伝に特化した選手育成も視野に、リベンジに燃えている。

 指揮官の目はすでに来季に向けられていた。早朝からのテレビ出演で眠い目をこすりながらも、頭の中は駅伝で勝つための方法を考えるためにフル回転。「来年度の大学駅伝の勢力図は青学大、東海大、東洋大に変わるのではないか」と展望。その独自分析も踏まえた上で、3冠に向けた最大の難敵は東海大だと位置づけた。

 昨年の出雲駅伝では後半、スピードに勝る東海大に逆転を食らって2年連続3冠の夢が途絶えただけに、大学駅伝シーズン開幕戦での連敗だけは避けたい。そこでアイデアマンの原監督が導き出したのは「出雲プロジェクト」構想だ。

 「距離の長い箱根と出雲は全く別物。(東海大に勝つには)チーム内のスピードランナーを集めて強化するというような方法も、必要なのではないか。そのチームをぶつけるくらい思い切らないと東海大には勝てない」と話し、“ダブルチーム”も含め、3冠に向けた新たな構想を口にした。

 往復10区間217・1キロ、各区間が20キロを超える箱根駅伝に比べ、スピード駅伝と評される出雲は6区間45・1キロ。最長でも10・2キロで、最も短い区間は5・8キロと、持久力よりもスピードが求められる。トラックに強い東海大に勝つためには思い切った作戦が必要だという。

 もう一つは、中距離選手に活躍の場を与えようという原監督の思いもある。「20キロは走れないが、10キロまでなら行ける。そういう選手の活躍の場が広がっていくと思う」とアスリートの将来も見据えた。駅伝2連敗を機にチームの調和を重視した「ハーモニー大作戦」でV4を達成。次は大胆采配で3冠を視界に入れる。名コンダクターがタクトを振る“青学ハーモニー”はまだまだ終わらない。

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2018年1月5日のニュース