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五輪新種目1回きりでは…継続促すのも“アスリートファースト”の形

 6月に開かれた国際オリンピック委員会(IOC)の臨時理事会で、20年東京五輪の種目が出そろった。開催都市の要望に沿った野球・ソフトボールなどの5競技18種目に加え、今回選出されたのは4競技4種目。柔道男女混合団体、卓球混合ダブルス、3人制のバスケットボールに自転車BMXフリースタイルだ。これで東京で実施されるのは33競技の計339種目となった。つまり、339個の金メダルストーリーが生まれるわけで、史上最大と呼ばれる大会になるのは確実な情勢だ。

 五輪は巨大イベントというだけでなく、世界最大のスポーツ見本市。普段は目に触れることがない種目も、多くの視線と出会い、確実にファンを増やす。それは普及発展の起点となり、アスリートの価値が高まり、新たな才能が発掘されることもあるだろう。「見る」側の代表であり、「伝える」を生業とする記者にとっては、喜ばしいこと…と信じていた。同時に、プレーヤーにとっても目標ができることは喜びだろう、とも。

 しかし、あるオリンピアンの見方は、ちょっと異なっていた。

 「1度だけ五輪でやるって、どうなんかね」

 実は前述の追加競技や種目について、東京五輪後の扱いは不透明な部分が多い。IOC関係者の中には「追加種目はあくまでテンポラリー(一時的)だ」という見解を口にする人もいる。70歳を超えたこの老オリンピアン、こう続けた。

 「夢とか目標は、長いスパンで努力してかなえていくもの。ある時代の選手には五輪という大きな目標があって、ある時代の選手にはそれがない、というのはおかしな話じゃないか」

 心に残っていたのは、自らが出場した64年東京前後のことだったらしい。日本開催で柔道が五輪種目に初採用されたのだが、続く68年メキシコ五輪では実施されず。結果的には72年ミュンヘン以降は定着していくのだが、この68年大会こそ最大のチャンスだった選手の無念を、思い出したのだという。

 「だからさあ、20年大会で採用された競技や種目が一つでも次の大会につながるように、働きかけるのも東京の使命じゃないのかい?」

 膨張し続ける大会をどう存続させていくかの議論はある。だが、永遠に続く夢を作るのも捨てがたい。東京が標榜した“アスリートファースト”の1つの形を、暗示しているような気がする。(記者コラム・首藤 昌史)

[ 2017年7月2日 10:30 ]

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