伊藤、残り30秒から逆転連覇 混戦63キロ級で名乗り

[ 2016年12月22日 05:30 ]

レスリング全日本選手権第1日 ( 2016年12月21日    東京・代々木第2体育館 )

女子63キロ級決勝 源平彩南(左)を破って2連覇した伊藤彩香
Photo By 共同

 男女計9階級が行われて、女子63キロ級では伊藤彩香(23=東新住建)が2年連続3度目の優勝を飾った。リオ五輪金メダルの川井梨紗子が58キロ級に戻り、混戦模様の階級で主役候補に名乗りを上げた。非五輪階級の女子55キロ級では、17歳の南條早映(東京・安部学院高2年)が初優勝した。

 リオ五輪での女子代表をほうふつさせる伊藤の逆転劇だった。源平との決勝は1−5とリードされて終盤へ。テークダウンしてから足を抱えて相手を回し、残り30秒で逆転のポイントを奪った。所属の後輩である登坂絵莉らが金メダルを獲得した8月のリオ五輪は現地で観戦した。「意志が弱い」という伊藤は「みんなが最後まで諦めずに優勝したのを見てきた」とメンタルの重要さを学んだ。今大会は2週間前にぎっくり腰を発症したが、試合前日に登坂から「勝つ人は勝つんで大丈夫です」と激励メールをもらって弱気を振り払った。土性沙羅も来春に加入する東新住建の第1号選手。「第1号のくせに弱かったら申し訳ない。3人で東京五輪に行けるように頑張りたい」。川井が階級を移して混戦の63キロ級。4年後を見据えた伊藤の意志は固い。

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2016年12月22日のニュース