桐生“よそ見”で余裕の2位 山県が1位で通過

[ 2016年6月25日 05:30 ]

<陸上日本選手権>100mの準決勝で山県(左端)を意識して走る?桐生(右端)

陸上 日本選手権 第1日 男子100メートル準決勝

(6月24日 愛知・パロマ瑞穂スタジアム)
 前哨戦は山県に軍配が上がった。

 男子100メートル準決勝で早くも実現した桐生祥秀との直接対決。向かい風1・4メートルの悪条件の中、終盤にかわして10秒26。2組1着でゴールをした。最大のライバルとの差は0秒03差だった。「9秒台と優勝のどっちも狙いたい。100回目の大会で気持ちは盛り上がっている。優勝したい」。25日の決勝へ向けて、山県は気合を入れ直した。桐生との今季の直接対決は3勝1敗。得意とする終盤の追い上げで先着し、心理的に優位に立った。

 一方の桐生はスタートで飛び出して加速し先頭に立った。このまま駆け抜けるかと思われたものの、ゴールを手前にして2レーン右を走っていた山県の方をパッと見た。「80メートルで勝ったと思って」。それが災いしたのか、逆転を許した。しかし、「予選よりはいい動きができていた。レース展開はうまくいった。悪い点はない」と話す顔に暗さはない。100回大会の100メートル覇者をかけた史上最高レベルの争いは最終章に突入した。

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