不安すぎるリオ また選手が強盗被害…宿舎近くでピストル男遭遇

[ 2016年6月21日 15:04 ]

 夏季五輪開幕が迫っているリオデジャネイロで再び選手が強盗に襲われるという事件が起こった。事件発生は19日午前7時半で、オーストラリアのパラリンピック・セーリング代表のリーズル・テシュ(47)と役員1人がリオデジャネイロ市内の宿舎近くで自転車に乗っていたところ、ピストルを持った2人の男と遭遇。乗っていた自転車を奪って立ち去った。

 テシュは「私たちは震えあがりました。でもケガはありません」と語っており大事には至らなかったが、オーストラリアの代表チームを率いるキティ・チラー役員は「大会期間中の警備態勢を今、ただちにとってほしい」と不満を口にしていた。

 リオデジャネイロ市内では先月、スペインの五輪セーリング代表で北京五輪で金メダルを獲得しているフェルナンド・エチャバリ(43)を含む3人が5人組の強盗に襲われて所持品を奪われたばかり。オーストラリアは五輪とパラリンピックの両代表選手に「危ない場所に近づかないように」と警告を出していたが今回の事件現場は宿舎のすぐそばで、どこにいても犯罪に巻き込まれる危険性があることを証明する事件となった。

 AP通信の取材に答えたチラー役員は「選手にはもし犯罪に巻き込まれたら所持品を渡し、決して口ごたえはしないように通達しておきました。2人はその通りに対処しましたね」と手薄な警備に皮肉をこめながら?状況を説明。「最も驚いたのは事件が起こった時に誰も助けに来なかったこと。唯一の解決策は特別警備体勢をただちに敷くことです」と、五輪とパラリンピックの開催期間中に動員される警察、軍隊併せて8万5000人の即時配備を訴えた。

 被害にあったテシュは車椅子バスケットボールでもパラリンピックに過去3回出場。セーリングでは前回ロンドン大会で金メダルを獲得した有能なアスリートで、リオデジャネイロの競技会場で練習を重ねていた。

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2016年6月21日のニュース