さくらジャパン 父娘娘鷹で初メダル咲かす!永井監督&友理&葉月

[ 2016年6月15日 05:30 ]

フォトセッションでポーズを取る妹・永井葉月(左)と姉・永井友理

 世界ランク10位のホッケー女子日本代表「さくらジャパン」のリオデジャネイロ五輪代表16人が14日、都内で発表された。日本は4大会連続出場だが五輪で初の指揮を執る永井祐司監督(52)の長女でFWの友理(24=レアル・ソシエダ)と次女でMFの葉月(21=ソニーHC)がともに初のメンバー入り。珍しい父娘鷹3人でリオ行きを決めた。

 家族の夢が実現した。母・理重子さん(53)も元日本代表というホッケー一家。家族3人での五輪同時出場が決まり、姉・友理は「正直ホッとしました。母は五輪に出場できなかったので、自分の夢がかなったと喜んでくれている」と笑顔を見せ、妹・葉月も「小さい頃からの夢がかなった。五輪で活躍して母へ恩返ししたい」と夢舞台への思いをはせた。

 それでも、おめでたムードは控えめだ。選手選考の中心にいたのは監督である父・祐司氏。永井監督は「(合宿に参加した選手)全員を娘だと思っています。2人には特に声をかけていません。自分の役割を全うしてもらいたい」とあえて突き放すように言った。父と娘2人の3ショットも最後まで固辞した。

 父と娘であっても、競技の上では監督と選手。この緊張関係が2人を成長させた。努力家タイプの姉・友理は「お父さんがいたから選ばれたと言われないように力をつけようと思った」と2年前からスペインに留学。自己主張の強い選手たちの中でもまれ、FWとしてより積極的にボールを要求し、ゴールに結びつけられるようになった。天才肌の妹・葉月は「周りの目が気になった時期はあったけど、選ばれるように努力してきた」。視野の広さを生かしたプレーで代表チームの主力MFとなった。2人はチームに不可欠な存在に成長したことで、指揮官も「当落線上なら落としていた。他のスタッフとも話をして、当確と言ってもらえた」と胸のつかえが取れた様子だ。

 日本の五輪の最高成績は8位だが、目標はメダル獲得。4月には五輪出場国が集まった大会で準優勝している。葉月が「いいパスを送って、お姉ちゃんに点を取ってもらいたい」とアシストを約束すれば、友理は「いいパスをもらって自分で決めたい」とゴールを誓った。姉妹のホットラインが日本の大きな武器になりそうだ。

 ▽最近の兄弟、姉妹同時五輪&父子五輪 ロンドン五輪では体操の田中和仁、理恵、佑典の3きょうだいが同時に出場した。リオ五輪ではカヌー・スラローム男子カナディアンペアの佐々木将汰、翼兄弟が出場する。父子鷹でリオデジャネイロ五輪に臨むのは競泳の藤森善弘・日体大監督と藤森太将、体操の加藤裕之・コナミ監督と加藤凌平がいる。 

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