錦織「タフな1回戦」全豪初戦は元トップ10アルマグロに決定

[ 2015年1月17日 05:30 ]

会見前にファンを記念写真に納まる錦織(AP)

 4大大会今季初戦の全豪オープン(19日開幕、メルボルン)の組み合わせ抽選が16日に会場内で行われた。男子シングルスで第5シードの錦織圭(25=日清食品)の初戦の相手は、世界ランキング67位のニコラス・アルマグロ(29=スペイン)に決定。ケガでランキングを落としているとはいえ侮れない元トップ10選手との顔合わせとなった。この日の錦織はエキシビション大会のクーヨン・クラシックに出場後、メルボルン市内で公開会見を行った。

 全豪制覇への道のりは初っぱなから気の抜けないものとなった。5つ星ホテル「クラウン・タワーズ」のすぐ横にあるヤラ川沿いの特設ステージ。約300人のファンが見守った公開会見で、錦織も初戦の相手への警戒感をあらわにした。

 「シードでもおかしくない選手。タフな1回戦になる。サーブがいいのと、ツアーでもトップクラスのフォアハンドを持っている」。アルマグロは左足のケガで昨季後半はツアーから離脱した。おかげでランキングは67位まで落ちているとはいえ、11年には自己最高の9位を記録するなどトップ10級の実力者。過去の対戦成績は1勝1敗で、激しいストローク戦が予想される。

 「先の組み合わせは全く見てない。1回戦に集中してやりたい」と語る錦織だが、順当に勝ち上がれば3回戦で第30シードのヒラルド(コロンビア)、4回戦では第9シードのフェレール(スペイン)と激突することになる。いずれもベースラインからの打ち合いを得意とするだけに、優勝を目指す上では体力面の消耗も気掛かりだ。

 ただし、錦織をよく知る世界的名コーチは楽観的な見方を示した。IMGアカデミーでの師匠ともいえるニック・ボロテリー氏(83)は、組み合わせ抽選会にゲスト参加した後に「1、2回戦は問題ない。アルマグロにも勝ったことがあったはずだ。フェレールとは長い試合になるだろうが、より攻撃的にいけばいい」と予想。準々決勝で対戦する可能性がある昨年覇者のワウリンカ(スイス)についても「結果は分からない。ただし、タイトルを守ることはとても難しい」と連覇への重圧が錦織に有利に働くとの見方を示していた。

 「万全な状態で気持ちもリラックスして臨める。常に自然体でいることが大事」。険しい組み合わせは覚悟の上。それを乗り越えるすべを錦織は知っている。

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