鶴竜、綱の意地見せた!逸ノ城に雪辱 唯一の無傷6連勝

[ 2014年11月15日 05:30 ]

果敢に逸ノ城を攻めたてる鶴竜

大相撲九州場所6日目

(11月14日 福岡国際センター)
 横綱4場所目で昇進後初優勝を狙う鶴竜が新関脇・逸ノ城を寄り切って無傷の6連勝とした。秋場所は新入幕だった相手の左変化に屈したが、雪辱を果たして優勝争いの単独トップに立った。横綱・白鵬は高安にはたき込まれ、平幕相手の連勝が82でストップ。自身9個目の金星配給で1敗に後退した。
【取組結果】

 2分半近い大熱戦。喝采を浴びる鶴竜は大銀杏(いちょう)をぐちゃぐちゃに乱し、肩で息をついた。「ちゃんと勝つことができた。意識過剰にならなかったのが大きい」。初顔の秋場所は新入幕の逸ノ城に左に変わられ、屈辱を味わった。はらわたが煮えくり返って当然だが「そればかり考えても駄目。力まないように自分の相撲に集中する」と平常心を心掛けた。

 右四つ、左上手をつかんで一度は土俵際まで攻め込んだ。1メートル92、199キロの巨体を寄りきれずに土俵中央へ。今度は右前ミツを引いて頭をつけ、相手得意の左上手を許さずに寄り切った。土俵下で見届けた師匠の井筒審判長(元関脇・逆鉾)は「力が入った。よく我慢したねえ。意地を見せてくれた」と手放しで褒めた。北の湖理事長(元横綱)は「最後まで上手を取らせなかったのが良かった。横綱が頭をつけたら意地でも負けられませんよ」と称えた。

 先場所の雪辱を果たして無傷の6連勝。前半戦で優勝争い単独トップに立つのは自身初めてだ。本人は「まだ半分も終わっていない。しっかり集中したい」と再び平常心を強調した。秋場所は初日から8連勝しながら終盤で崩れて11勝4敗。「優勝への思いが強すぎて、空回りした部分があったのかも」と振り返る。横綱4場所目で巡ってきた好機。この日の攻めのように、じっくりと地に足を着けて進んでいく。

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