五輪女王・松本、まさかの2回戦敗退 右肘負傷で長期離脱も

[ 2014年8月28日 05:30 ]

女子57キロ級2回戦でマルティ・マロイに一本負けし、顔をしかめる松本薫

柔道世界選手権第3日

(8月27日 ロシア・チェリャビンスク)
 あまりに早い幕切れだった。2回戦のマロイ戦の開始24秒、出足払いで倒された松本は伏せて寝技を阻止しようとしたが残った右腕をきめられた。10秒近くもがいたがギブアップ。「攻めていて怖いと思った。初めての感覚。腕が折れるまで我慢しようと思ったが、折れたら(復帰に)時間がかかる。負けを認めるしかなかった」と告白した。

 本人によると布でつった右肘はじん帯を損傷しているとみられ、再び長期の戦線離脱が濃厚だ。

 金メダルを獲得したロンドン五輪後の12年11月に右肘を手術。実戦復帰に約1年1カ月を要し、その後も肩や足の故障に悩まされた。今大会は「挑戦者という気持ち」で臨んだが2年ぶりの世界一は遠かった。「肘の痛みとともに、負けの痛みは(試練を)乗り越える糧になる。自分に打ち勝ち、強い気持ちを取り戻したい」と話したが、その目はうつろだった。

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