遠藤1勝熟女パワーだ 故郷からドッと92人!黄色い声援に燃えた

[ 2014年7月16日 05:30 ]

玉鷲(右)を寄り切りで破る遠藤 

大相撲名古屋場所3日目

(7月15日 愛知県体育館)
 ホープの遠藤が玉鷲を寄り切り、3日目にして初白星をゲットした。西前頭5枚目まで番付を落とした中で連敗発進となったが、粘りの相撲で1勝2敗。連日館内から大声援を受ける23歳は巻き返しを期した。3横綱は3日連続の安泰。全勝は横綱陣、琴奨菊に平幕の照ノ富士、妙義龍、高安、千代丸を加えた8人となった。
【取組結果】

 人気者の遠藤は熟女をもメロメロにする力を持っている。故郷石川県穴水町から駆け付け、向正面の升席を陣取った「JAおおぞら女性部」の60~80代の女性92人を中心に“遠藤コール”が巻き起こった。そんな黄色い?声援を間近に受けながら23歳の若武者が今場所初白星をつかみ取った。

 過去4戦全勝とカモにする玉鷲に突かれて体がのけ反ったが、必死に耐えることだけを考えた。この日の朝稽古後にも連敗脱出に向けて大事なことについて「我慢すること」と回答。やや後退しながらも得意の左を差して有利な体勢をつくり、最後は右前まわしを握って寄り切り「我慢して取れました」とうなずいた。2場所連続負け越しで西前頭5枚目まで番付を下げた中で連敗発進。周囲を心配させていたホープは「元気な姿を見せたい」と巻き返しに意欲をにじませ、JAおおぞら女性部をまとめる森本露見さん(71)は「来たかいがありました。涙が出ました」と目を潤ませた。

 暑い名古屋を乗り越えるために注意を払っているのは食事。「暑くて食欲が減るけど、いつも通りの量を食べるようにしている」。うなぎを意識的に食べて夏バテ防止。白米は茶わん2~3杯口に運んだ後、常温の水をかけたお茶漬けで必ずもう1杯おかわりする。全ては壁にぶち当たった上位と対等に戦うため。まだ体重計に乗っていないが、146キロだった先場所時よりも確実に体は一回り大きくなっている。

 2日連続で幕内トップの13本(手取り39万円)の懸賞をかけられ、北の湖理事長(元横綱)も「4連勝ぐらいして勝ち越しにつなげないと」と期待した。帰り際に報道陣から「立ち合いはしっくり来ているか?」と問われると首をひねった遠藤。場所前に「勝たなきゃ男前(じゃない)」と言った23歳が、たった1勝で満足するわけがない。

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2014年7月16日のニュース