松山 遼、藤本と同組!日本ツアー選手権勝って全英に弾みだ

[ 2013年6月19日 06:00 ]

記者会見で笑顔の松山

 男子ゴルフの海外メジャー第2戦、全米オープンで10位に入った松山英樹(21=東北福祉大)が18日、成田着の航空機で帰国した。20日開幕の国内メジャー第2戦、日本ツアー選手権宍戸(茨城・宍戸ヒルズCC西C)の予選では石川遼(21=CASIO)、藤本佳則(23=フリー)と同組で回ることが正式決定。だが、米ツアー進出への思いを強くした怪物ルーキーは青森で全英オープン(7月18日開幕、英ミュアフィールド)に向けた予行演習を行うなど、海外メジャー制覇へ動きだす。

 世界最強ゴルファー決定戦と言われる全米オープンで10位に入った松山は手応えと海外進出への強い意欲を携えて日本に戻った。成田空港で行われた帰国会見で言い切った。

 「(米ツアーに行きたい気持ちが)強くなった。(出場するためのシードは)簡単に取れるわけじゃないけど、出場できる試合は出場したい」

 今週から3週連続で国内ツアーに参戦するが、米ツアーの試合でもある全英オープンの準備も進める。最重要視しているのが「リンクス」(スコットランドなどに多い海沿いの草原地帯にあるコース)対策だ。今年のミュアフィールドをはじめ、全英オープンの会場は海沿いで風の影響が強い「リンクス」を使用。松山は「(全英オープンでも目標は)まず予選を通過し、そこから上位へ行く。(全米オープンとは)コースが全然違う。風の強いコースでどう戦うか。自分なりに想定して調整したい」と、国内で事前合宿を行うプランを練っている。

 場所は青森・夏泊(なつどまり)ゴルフリンクス。青森県北部の陸奥湾南岸に突き出た半島の先端部に造られたコースは、三方を海に囲まれ、海風が強い。高い木は少なく、ラフは西洋芝を伸ばしたフェスキューに覆われている。本場英国の「リンクス」をほうふつさせ、松山の希望を受けて渡英前にラウンドする方向で調整。7月4日開幕の「長嶋茂雄招待セガサミーカップ」前に立ち寄るプランが最有力だ。

 全英オープン後は帰国せずに、7月の「RBCカナディアンオープン」、8月の「ブリヂストン招待」を経て、「全米プロ」に出場の意向。現時点ではどの試合も出場が確定していないが、現在49位の世界ランクを上げて、出場権を確保するもくろみだ。

 「まずはあさって(20日)から始まる日本ツアー選手権から3試合。全英で戦えるものを作っていく」。世界の舞台を見据えながら、国内で技を磨いていく。

 ▽リンクス 海岸近くにあり、比較的平たんな形状のゴルフコース。高い木はほとんどなく、砂地が多く、うねりのあるフェアウエーや、面積が小さく深いポットバンカー、背の高い雑草で覆われたブッシュなどが特徴的。全英オープンの会場となる「聖地」セントアンドリュース・オールドコースなど、英国スコットランドに多く見られる。

 ▽夏泊ゴルフリンクス 青森県東津軽郡平内町にあるゴルフコース。92年開場。立大ゴルフ部出身で米国のゴルフアカデミーで学んだ経験を持つオーナーの海老原寿人氏が設計を手がけた。バックティーからは7124ヤードと距離もあり、95年には日本プロ選手権が行われ、佐々木久行(故人)が優勝。11年には東北アマチュア選手権を開催した。

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2013年6月19日のニュース