上村会長が辞任を示唆 6月の全柔連理事会で 暴力、助成金と問題続き

[ 2013年4月26日 17:50 ]

 全日本柔道連盟(全柔連)の上村春樹会長(62)は26日、日本スポーツ振興センター(JSC)からの助成金不正受給問題を調査する第三者委員会の中間報告を受け、東京都文京区の講道館で記者会見を開き「大変重く、真摯に受け止めている。報告内容を精査し、近いうちに進退を明らかにしたい」と述べ、辞任を示唆した。中間報告書では全柔連の「順法精神の欠如」が厳しく批判された。

 上村会長は辞任の時期について、会見では6月の理事会を最有力としたが、その後「まだそこまで話はしていない。いろんなプロジェクトも進んでいる。状況を踏まえた上で考えたい」と強調し、幅を持たせた。兼務する講道館の館長職は続投を明言した。

 全柔連は女子日本代表15選手が前指導陣による暴力やパワーハラスメントなどを告発し、社会問題にまで発展。さらに助成金を不正に受給、運用していた疑いが浮上するなど不祥事が相次ぎ、上村会長の責任が連盟内外から強く問われていた。

 熊本県出身の上村会長は1976年モントリオール五輪で日本勢として初めて無差別級を制した。全柔連では男子日本代表監督や強化委員長、専務理事などを経て、2009年4月から会長と講道館館長に就任。会長の任期は来年6月まで残っている。

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