吉田に祝福の声 柔道・山下氏「誰も手の届かない記録つくって」

[ 2012年10月23日 11:05 ]

 政府がレスリング女子の吉田沙保里選手(ALSOK)に国民栄誉賞授与を正式決定した23日、スポーツ界からは祝福や賛辞の声が相次いだ。

 同選手はロンドン五輪では日本選手団旗手の大役も務めた。日本オリンピック委員会(JOC)の竹田恒和会長は「スポーツ界の女王だと思う。超人的な記録をつくったし、多くの人の模範になる存在だ」と栄光をたたえた。

 歴代受賞者の一人、柔道の山下泰裕氏は「世界で13連覇というのはすごいことだ。賞にふさわしい。今後はこれだけの記録をつくる選手は現れないだろうし、もっともっと記録を伸ばし、今後誰にも手の届かない記録をつくってほしい」と祝福した。

 昨年はサッカー女子「なでしこジャパン」が受賞。女子躍進の時代を象徴する栄誉に、日本レスリング協会の福田富昭会長は「日本のレスリング界が始まってから初めての快挙で喜ばしい。若い選手の目標になるし、これに続く選手が出てきてほしい」と話した。

 ▼高橋尚子さん(2000年シドニー五輪女子マラソン金メダリスト、同年に国民栄誉賞受賞)の話 五輪3連覇、世界選手権10連覇という活躍は、日本中に深い感動と勇気を届けてくれた。並大抵の努力では成し遂げられない、世界に誇る前人未到の大記録だ。

 ▼王貞治氏(元プロ野球選手、1977年に初の国民栄誉賞受賞)の話 13連覇は歴史に残る大記録であり、それだけの長きにわたって勝ち続けることは、並大抵なことではありません。これからも個人記録を伸ばすことは当然のこととして、後進の指導育成にも力を尽くし、日本のお家芸である女子レスリング界をけん引してほしい。

 ▼吉田と親交のある大相撲の横綱白鵬の話 世界の中でも大きな存在。勝って当たり前という中で1位になり続けるのはすごい。国民が盛り上がれば誰でも取れる賞というわけでもない。ナンバーワンということ。

 ▼沢穂希(昨年、国民栄誉賞を受賞したサッカー女子日本代表「なでしこジャパン」当時主将)の話 世界大会で13連覇を成し遂げるということは、私たちの想像をはるかに超えた苦難があったと思う。「日の丸」を背負う意味がどんなに重く、光栄なことかを知っている日本人の一人。この偉業を糧に、さらなる躍進とご活躍を心からお祈り申し上げます。

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2012年10月23日のニュース