ルーキー比嘉真美子“速攻”シード権狙う「当然でしょ」

[ 2012年10月18日 06:00 ]

練習グリーン上で笑顔を見せる比嘉真美子

 賞金総額1億2300万円のマスターズGCレディース(スポーツニッポン新聞社主催)は19日、兵庫・マスターズゴルフ倶楽部で開幕する。ルーキーの比嘉真美子(19=フリー)は現在、賞金ランク85位。出場予定の残り3試合で、日本選手では過去3人しかいないプロテスト合格年の賞金シード獲得を狙う。賞金ランク97位でシード陥落危機の上田桃子(26=フリー)は自然体で残りの国内試合に臨む。

 並の新人ではない。腕はもちろん、気構えも。日本女子アマ2連覇の実績を引っ提げてプロ入りした比嘉。出場予定の残り3試合で逆転シード獲りに照準を定めた。

 「当然でしょ。目指していますよ。高い目標を持ってやっていれば、成績は後から付いてくる。一試合一試合、集中していきたいです」

 今春に沖縄・本部高を卒業したばかりのルーキーはキッパリ言い放ったが、プロテストを合格した年にシード権を得るのは容易ではない。プロテストは7月末に行われるのが通例。ほとんどの残り試合に出られる1位合格者以外は、出場機会が少ない。その中で賞金ランク50位以内に入るのは至難の業だ。

 プロテスト合格年のシード獲得者は過去に5人。日本選手は3人で、横峯さくら、諸見里しのぶ、服部真夕というビッグネームだけだ。比嘉はここまでの出場2試合で480万円を獲得し、賞金ランク85位。難関に挑もうとしている。

 8位だったプロテストを含め、今季は気負いすぎる部分があったが、9月に下部ツアーで優勝して4試合の出場権を得てから変化が出てきた。「クラブを握る姿に落ち着きが出たと母に言われました。普通に自分のプレーができ始めた」。前週の富士通レディースは3位。上り調子だ。

 この日は9ホールを回り「ラフが短くスコアが伸びそう」とバーディー合戦を想定して気を引き締めた。「今大会は高額ですしね」と言うように、単独2位(約1080万円)ならシード獲りに限りなく近づく。夢は米ツアー参戦で「すぐにでも行きたい」と来季の米ツアー予選会も見据えており、「そのために日本で勝ちたい」。11日に19歳になったばかりの大器。高額賞金大会で飛躍の一歩をしるす。 

 ◆比嘉 真美子(ひが・まみこ)1993年(平5)10月11日、沖縄県本部町生まれの19歳。両親の勧めで小3からゴルフを始め、全国中学校選手権、全国高校選手権、日本ジュニアなど次々にタイトルを獲得。本部高2年でナショナルチーム入りすると昨年、今年と日本女子アマを連覇。7月のプロテストで一発合格し、9月のステップアップツアー「ごうぎんDuoカードレディース」でプロ初勝利を挙げる。平均260ヤードの飛距離が持ち味。1メートル61、58キロ。血液型O。

 ≪下部ツアーVで4戦出場権≫日本女子プロゴルフ協会のプロテストは例年7月に行われ、1位合格者に限り日本女子オープン、ミズノクラシック、ツアー選手権リコーカップの3試合を除く全ての残り試合に出場する権利を得られる。それ以外の合格者は、主催者推薦で最大3試合まで出場できる。また、下部のステップアップツアーで優勝すれば翌週から日本女子オープン、ミズノクラシック、ツアー選手権リコーカップを除く4試合に出場することができる。

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2012年10月18日のニュース