錦織「スポーツと政治は別もの」尖閣問題ヤジに動じず

[ 2012年10月10日 06:00 ]

男子シングルス1回戦でサーブを放つ錦織圭

男子テニス マスターズ上海大会

(10月9日 上海)
 前週の楽天ジャパン・オープンを初優勝してツアー2勝目を挙げた第14シードの錦織圭(日清食品)が9日のシングルス1回戦で主催者推薦の呉迪(中国)に6―2、6―4で快勝し、2回戦に進んだ。8日付の世界ランキングで自己最高の15位に上昇した錦織は第1セットの第1ゲームで世界ランク179位の呉のサービスゲームをブレークして主導権を握り、圧倒した。第2セットでは3―3で迎えた第7ゲームをブレークするなど、安定したプレーを披露した。

 尖閣諸島をめぐって日中関係が悪化する中、錦織は中国選手と対戦。試合直前に中国人の観客の1人が「釣魚島は中国のものだ」と叫んで会場が緊迫する場面もあった。だが、日本のエースは動揺することなくわずか1時間12分で地力の違いを見せつけた。試合後は「スポーツと政治は別もの。やるべきことは自分のテニスを見せること」と言った。マスターズは4大大会に次ぐ格の高い大会。昨年4強入りしただけに「コートは合っている。この大会との相性はいい」と手応えをにじませた。

続きを表示

2012年10月10日のニュース