松山1アンダー 2年連続ベストアマへ粘りのゴルフ

[ 2012年4月6日 06:00 ]

スタートホールでティーショットを放つ松山英樹

第76回マスターズ第1日

(4月5日 米ジョージア州オーガスタ オーガスタ・ナショナルGC=7435ヤード、パー72)
 松山英樹(20=東北福祉大3年)が2度目のマスターズに挑んだ。5日に今季メジャー初戦が開幕し、2年連続のベストアマを狙う松山は、3バーディー、2ボギーの1アンダーと、粘りのゴルフを見せた。石川遼(20=パナソニック)は前日4日はパー3コンテストで調整し、開幕に備えた。

 白いシャツに黒のパンツ。東北福祉大のユニホームで臨んだ松山は最高のスタートを切った。1番パー4。ティーショットをきっちりフェアウエーに運ぶと、ピン右奥2・5メートルにつけた。これを確実に沈めてバーディー発進。グリーンを取り囲むパトロンからも拍手が起こった。

 「去年は不安だらけのスタートだった。今年もその気持ちはあるけど、どうしようかと戸惑うほどではない」。2度目のオーガスタ。2年連続のベストアマを狙うマスターズ。しかし、松山はそんな気負いを全く感じさせない。持ち味のマイペースぶりは開幕前日も健在だった。

 前日はラウンドせず、軽めの練習で終える方針だった。しかし、朝早くに練習場に現れた松山はまずは選手バッジを忘れていたことに気づいた。どうにかコースに入れたものの、今度はグローブも忘れていたことに気づいた。同級生の小林克也キャディーは「(忘れ物は)いつものことなんで慣れてますけど」とあきれ顔だが、松山はあっけらかんと最後の調整を終えていた。

 そんな松山も同組の大ベテラン、T・ワトソンにあいさつした時だけは「めちゃめちゃ緊張した」という。それでも、ゴルフになれば堂々とプレーした。今大会に懸ける思いは強い。東日本大震災の被災地・仙台に本拠を置く学生として「東北のみなさんにいい報告をしたい」と常々、語ってきた。昨年は27位の奮闘で被災地へ勇気を届けた。3番では3メートルから3パットでボギーを叩いたが、7番ではグリーン手前のバンカーに入れながらパーでしのぐなど、粘り強さを見せた。その後17番でバーディーとしたが、最終18番でボギーを叩き1アンダーでホールアウト。松山は「何でかわからないけれど昨年より緊張しました」と言いながらも「今日はショットが安定していて、うまく回れました」と語っていた。

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2012年4月6日のニュース