“公務員ランナー”落選も…川内「公正な選考」

[ 2012年3月13日 06:00 ]

会見で質問に対して淡々と受け答えをする川内

ロンドン五輪マラソン代表選手発表

 補欠からも漏れた“公務員ランナー”川内は一言も不平不満を口にしなかった。通常通り午後から出勤した埼玉県立春日部高の事務室で同校校長から落選の知らせを受け「(2時間9分57秒で日本人トップの3位だった)福岡のタイムも良くなかったですし、公正な選考が行われたと思います」と冷静に選考結果を受け止めた。

 14位惨敗に終わった2月の東京のレース直後から“白旗”を揚げており「実力が足りなかった。やはりもっと頑張らなければいけないという気持ちが一番です」と潔かった。

 東京の結果が選考のマイナス要素になったとみる声もある。だが「福岡だけで納得せずに、東京に挑戦した。挑戦して失敗したから、諦めもつく」と後悔の念はない。ロンドンへの道を断たれたばかりだが、早くも13年世界選手権(モスクワ)の代表選考会となる来年の東京マラソンを次の目標を定め「東京でのリベンジ一点のみを考えている」と力強く語った。4月のデュッセルドルフマラソンに出場するなど、今後も数多くのレースをこなす“市民ランナー”スタイルを貫いていく。前日もさいたまシティマラソン(ハーフ)に出場したばかり。「レースで経験を積んで、自分自身の可能性を広げていきたい。その後、展望が見えてくると思う」。4年後のリオデジャネイロ五輪へ向けた準備は既に始まっている。

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2012年3月13日のニュース