手応えあるが…村上佳菜子 不慣れな高地リンクで腹痛と貧血

[ 2012年2月10日 10:49 ]

スケート四大陸選手権の公式練習で調整する村上佳菜子

 女子で表彰台を狙う初出場の村上佳菜子(愛知・中京大中京高)にとっては、世界選手権に向けたステップの場だ。SPを翌日に控えた9日、本番リンクで行われた午前の公式練習では得点源の2連続3回転ジャンプをこなし、手応えをつかんだ。

 昨年末の全日本選手権はSPで首位に立ったが、フリーで精彩を欠いて3位に終わった。3月の世界選手権の切符を2季続けて勝ち取ったが、過度の緊張から崩れた反省を踏まえ「SPとフリー両方うまくいくように世界選手権に向けて自信をつけたい」と意気込む。

 五輪銀メダリストの伊藤みどりや浅田を育てた山田満知子コーチは「今季は一つ試練を乗り越えた」と評価する。スケート靴が合わず、苦心の滑りが続き「靴屋ができるぐらい」の数を試しながら悩み抜いたからだ。昨年11月のフランス杯後に合うものをようやく見つけた村上は「思い切り練習できて、うまくいくようになった」と言う。

 ただ、標高約1800メートルの高地リンクは不慣れなため、午後の練習では腹痛と貧血の症状を訴えて途中で切り上げ、控室で酸素吸入の処置も受けた。山田コーチは「大丈夫と思う」と言ったが、17歳のホープは「自信を持って決めたい」と口にするジャンプを本番で見せられるか。(共同)

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2012年2月10日のニュース