“巨人狩り”だ!錦織、208センチのカロビッチと対戦

[ 2012年2月10日 06:00 ]

男子テニスのデ杯、日本―クロアチアで初日に対決する錦織圭(左)とイボ・カロビッチ

 男子テニスの国別対抗戦デ杯ワールドグループ1回戦「日本―クロアチア」(10~12日、兵庫県ブルボンビーンズドーム)の組み合わせ抽選が9日、神戸市内で行われ、世界ランキング20位の錦織圭(22=フリー)は10日のシングルス第2試合で、同43位のイボ・カロビッチ(32)と対戦することが決まった。カロビッチは身長2メートル08の長身で、世界最速251キロのサーブを持つ豪腕選手だが、錦織は得意のラリー戦に持ち込んで勝負する構えだ。

 記念撮影を求められた両者ともに苦笑いした。錦織とカロビッチの身長差は30センチ。世界ランキングでは上回る錦織も、はるか上方から見下ろされた。しかも身長だけではない。相手の武器は超高速サーブ。昨年3月に時速251キロの世界最速記録をマークした。初日の相手はかなりの難敵だ。

 錦織は「サービスエースの嵐になるが、気を散らさないようにしたい。リターンを入れてからラリー戦に持ち込むのが自分の持ち味」と粘りで対抗する自信を見せた。試合会場での約50分の公開練習では、終了間際の10分ほど、高速サーブに対するレシーブ練習を行った。「簡単にはブレークできない」と苦戦は覚悟しながらも、対策を入念に行った。

 上位16カ国によるワールドグループで初の1回戦突破を目指す日本には“巨人狩り”が命題だ。最近の世界ランクの上昇で、カロビッチは今回のクロアチアチームでランクトップに浮上。日本代表の竹内監督も「実質的に、初日がNo・1対決。エネルギーは初日に使っていかなければ」と、錦織にはエース対決での勝利を期待する。

 錦織は先月の全豪で日本人として80年ぶりにベスト8進出。それ以来の試合で注目を集めるが「最高の結果を出せて、すぐに日本で間近に見てもらえてうれしい」と重圧を力に変えている。日の丸を背負うことにも「デ杯はいつも、日本人として戦う気持ちが強くなる」と気合十分。27年ぶりにワールドグループに復帰した日本のエースとして負けられない。粘りのテニスで、日本の勝利も拾うつもりだ。

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2012年2月10日のニュース