遼4差好発進 プロ初Vの地「トラブルなくやれた」

[ 2011年10月28日 06:00 ]

10番、大勢のギャラリーを背に、セカンドショットを放つ石川遼

マイナビABCチャンピオンシップ第1日

(10月27日 兵庫・ABCゴルフ倶楽部=7217ヤード、パー72)
 同い年の一般女性との交際発表後初ラウンドとなった石川遼(20=パナソニック)は首位と4打差の17位と好発進した。過去3年とも優勝争いに参戦しているコースで3バーディー、1ボギーの安定した内容で70をマークした。J・チョイ(28=米国)が6アンダーで単独首位。丸山茂樹(42=セガサミー・ホールディングス)が3アンダーで今季最高の7位スタートを切った。
【第1R成績】

 熱愛発覚による動揺はなかった。同い年の一般女性との交際を発表後初めての大会。3年前にプロ転向後初のツアー優勝を飾ったコースで、上々のスタートを切った石川は「なんだかんだでこの位置にいる。それがこのコースとの相性だと思う」と振り返った。

 朝のドライビングレンジでは1Wが定まらなかった。調子をつかんだのは最後の2球。「時間がなかった」と、もう少し打ちたい気持ちを抱えたまま練習場を後にしたが、コースに出ると集中力がぐっと高まった。

 「(スタートの)10番こそ練習場のようなスイングだったけど、それからはスムーズにできた」。フェアウエーキープ率は42・86%(51位)。とはいえ大きく曲げたところはない。「ストレスなくフェアウエーを歩いてセカンドを狙えた」。4番パー5は第2打を刻んだ後、残り120ヤードをAWでベタピンにつけて、バーディーを奪った。

 アイアンの切れも良く「ピンチも少なく、トラブルなくやれた。良い部分がたくさん出てくれた」と納得顔。佐々木孝則コーチ(49)の指導を受けるようになって4試合目で「1番手応えがあった」と70で回り2アンダーで首位と4打差の17位につけた。

 優勝、6位、2位という過去3年の実績が示すように自他共に認める得意なコース。その理由を「3年前からこのコースが好きなポイントとして(パー3を除く)全て(のホールで)1Wが打てる点がある」と語る。ピンの位置によって刻むケースはあるものの、基本的には1W一辺倒。これがアイアンからパターまで一定したリズムを生み、好結果に結びついた。

 交際発表後、複数の週刊誌でも熱愛を報じられたが、ラウンド中の混乱はなかった。4人の警備スタッフが付いたが、これも通常と同じ対応。いつも通りの雰囲気の中で石川も自分本来のゴルフを見せた。次は今季初勝利で世間をにぎわせる。その準備は整った。

 ▽石川の交際発表経緯 一部メディアの取材の過熱ぶりを受けて、石川のマネジメント事務所が24日夜に文書で「お付き合いしている女性は存在いたします」と一般女性との交際を公表し、「2人のためにも温かく見守っていただければ」との要望を出した。翌25日には石川本人もABCゴルフ倶楽部での練習後、「リリースした通り、見守っていただければ幸い」と恋人の存在を認めた。

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2011年10月28日のニュース