珍プレー?好プレー?遼くんオールパーで我慢の12位

[ 2011年10月2日 06:00 ]

<コカ・コーラ東海クラシック>3日目の4番、バーディーパットを惜しくも外し、苦笑いを見せる石川遼

男子ゴルフツアー・コカ・コーラ東海クラシック第3日

(10月1日 愛知県みよし市・三好カントリー倶楽部西コース=7310ヤード、パー72)
 攻撃的なゴルフが持ち味の石川遼(20=パナソニック)が18ホールを全てパーで回った。アマチュア時代を含めツアー5年目で自身初めてという“珍プレー”で通算2アンダー、214とし、首位と6打差ながら12位に順位を上げた。首位は通算8アンダーのベ・サンムン(25=韓国)、1打差の2位に藤田寛之(42=葛城GC)らがつけた。
【第3R】

 難関の16番パー3。グリーン左の崖下にボールを落とした石川は最大のピンチを迎えた。前に木が立ち、高低差は約7メートル。カップが見えない状況の中、ディボットにはまったボールを9Iで枝の下を通したが、ピンを5メートルオーバーしてカラーまで転がった。だが、ここからパターでねじ込んで執念のパーセーブ。ギャラリーの大歓声に両手を上げて応えてみせた。

 石川は「自分でもびっくりした。当たって砕けろという感じ。イメージ通りに打てたわけじゃないし、ラッキーだった」と笑顔。同組の谷口からは「崖下に落としてパーを取った人を初めて見た」と称賛された。この日はいつもと逆方向からの風が吹き、スコアを落とす選手も少なくなかった。石川もショットがピンに絡む場面は少なかったが、7番パー5で4オン1パットでパーを拾うなど、小技で耐え続け、全ホールでパーを並べた。

 1日4バーディーをノルマに掲げる石川はボギーを恐れない攻撃ゴルフが持ち味。それだけに1ラウンド全てパーは自身ツアー91試合、319ラウンド目にして初めての経験。「きょうは我慢が必要だった。でも、我慢だけで一日を終えた。きのうは自分からスコアを動かしたいと言ったけど、まさか自分が動かないとは思わなかった」と苦笑い。

 ただ、粘りのプレーで順位は19位から12位に浮上。首位との6打差はキープした。58をマークし、逆転優勝した昨年の中日クラウンズも6打差(18位)で最終日を迎えた。「まだ諦めないし、最後の一日はガンガン攻めて(会場の)三好を熱くしたい」。狙うは2日分のバーディーラッシュ、そして、大逆転の再現だ。

 ≪今季オールパーは5人目≫石川自身は初の18ホール全てパーだったが、今季のツアーでは17試合で石川が5人目となった。ミズノオープン第1日の金亨成が最初で、長嶋茂雄招待セガサミーカップの第2日にコンラン、同最終日にドンファン、今大会も第1日にS・K・ホが記録している。

続きを表示

2011年10月2日のニュース