角界初のアフリカ力士誕生?入門へ、錦戸部屋で猛デモ

[ 2011年9月6日 06:00 ]

錦戸親方の指導を受けるエジプト人のシャーランくん

 世界3位の実績をひっさげ、エジプト人のアブデルラーマン・シャーランくん(19)が来日。角界初となるアフリカ出身力士になることを目指し、連日“就活”を行っている。5日は東京都墨田区の錦戸部屋の稽古に参加し、幕下の風斧山、龍神盛と28番取って27勝1敗と派手なデモンストレーションを行った。

 16歳で相撲を始め、ジュニアの世界選手権では2度銅メダルを獲得している。その実力はダテではなかった。この日も激しい突っ張り、まわしを引いてからの力強い攻めを披露。錦戸親方(元関脇・水戸泉)も「相撲の形がいいね。未知数で面白いし、基本的な稽古を重ねていけば、まだまだ強くなる」と絶賛した。

 8月29日に来日し大島部屋、陸奥部屋などの稽古にも参加。「稽古させてもらって感謝している。相撲はスポーツでなく人生のようなもの。好きな力士は貴乃花親方」と話した。外国出身力士は1部屋1人の制限があり、現状で“空き”はわずかに8部屋。入門のメドは立っていないが「今回ダメでも絶対に諦めない」と夢を追い続けるという。待てば“カイロ”の日和あり、となることを願うばかりだ。

 ◆アブデルラーマン・シャーラン 1992年2月10日、エジプト・カイロ生まれの19歳。16歳から相撲を始め、08年に国内の無差別級王者に。エストニアで行われた同年の世界ジュニア相撲選手権で無差別級3位。昨年の同大会でも重量級(100キロ以上)で3位に輝いた。趣味は水泳、乗馬。1メートル89、150キロ。

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