遅咲き37歳・山本 日本人最上位の3位浮上

[ 2011年4月24日 06:00 ]

2番、ティーショットを放つ山本薫里

女子ゴルフツアーフジサンケイ・レディース第2日

(4月23日 静岡県伊東市・川奈ホテルゴルフコース富士コース=6464ヤード、パー72)
 主催者推薦選考会7位で出場権を得た37歳の山本薫里(アコーディア・ゴルフ)が強い雨と風の中で2バーディー、1ボギーの71とスコアを伸ばし、通算1アンダーで首位と3打差の日本人最上位となる3位に浮上した。昨年の賞金女王、アン・ソンジュ(23=韓国)が4バーディー、4ボギーの72にまとめ、通算4アンダーで首位を守った。

 激しい雨と突風の吹く悪天候の中、無印の37歳が3位に浮上した。19日の主催者推薦選考会で本戦の出場権を得た山本は71にまとめ、首位とは3打差。「予選会を通って、それで3位なんて凄い」と本人も驚きの快進撃を見せた。

 遠回りのゴルフ人生だった。「寮生活をしてみたい」とPL学園に進学したら、ゴルフ部は入学2年前に女子の活動がなくなっており、やむなくソフトテニス部に入った。卒業後に兵庫のゴルフ場の研修生となったものの、1年目はキャディーが中心で、その後も本気にはなれなかった。21歳で大阪のゴルフ場に移り、ようやく本格的に取り組むと、00年に26歳でプロテストに合格。だが、賞金シードとは無縁でここまで来た。

 苦闘の原因はパッティング。「パットが良ければシード権を獲れていた」と笑ったが、今季はL字形のパターに替え「ショットの延長の感じで」打つようにしたのが奏功。12番では突風にあおられてテークバックできないまま打ち、7メートルのバーディーパットを沈めるツキもあった。「ボードを見ると緊張するので見ないでプレーしたい」。過去、この大会で“マンデートーナメント”から優勝した選手はなく、最終日は史上初の快挙に挑む。

 ◆山本 薫里(やまもと・かおり) 1973年(昭48)11月1日、大阪府松原市生まれの37歳。昨年の賞金ランク118位で出場権を懸けた予選会も63位に終わり、今季は主催者推薦など試合数が限られる。07年ベルーナ・レディースの4位が最高成績で、生涯獲得賞金3365万4497円。1メートル57、63キロ。血液型A。独身。

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