未曾有事態に無力を痛感…村山副理事長が辞意 

[ 2011年2月7日 06:00 ]

評議員会のため会場入りする村山副理事長(中)

大相撲・八百長疑惑、春場所中止

 突然の辞意表明だった。春場所中止の感想を求められた外部理事の村山弘義副理事長(74=元東京高検検事長)は「未曽有の事態が起き、大いに残念であり無念。この言葉に尽きる。外部の空気を入れたいと招へいされ、努力してきたつもりだが、何の役にも立たなかった。お役御免とさせていただかなきゃいけないと考えている」と辞任の意向を示した。

 村山氏は08年9月に戦後初の外部理事に就任。昨年、野球賭博問題で謹慎者が相次いだ名古屋場所では監督官庁の文部科学省の強い意向もあり、理事長代行を務めた。昨年8月からは副理事長職に就任。辞意は固めたが「何もしないのは無責任。しばらくはこの問題に力を尽くしたい」と八百長問題が解決してから退任する意向だ。

 協会役員が辞意を表明するほどの不祥事。八百長関与を認めた竹縄親方(元幕内・春日錦)、十両・千代白鵬、三段目・恵那司の3人は現行制度では初の除名処分となることが必至の情勢だが、その師匠である春日野親方(元関脇・栃乃和歌)、九重親方(元横綱・千代の富士)、入間川親方(元関脇・栃司)にも厳しい処分が下ることになる。昨年夏の野球賭博問題の際には多くの関与者が出た阿武松部屋の阿武松親方(元関脇・益荒雄)は委員から2階級降格し平年寄となった。加えて10年間は昇格を認めない処分を言い渡された。

 放駒理事長は、野球賭博問題と比較して八百長疑惑について「その比ではない」と公言し、関係者に厳しい処分を下すことも明言している。八百長関与を認めている3人の師匠は2階級以上の降格となることが濃厚だ。

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2011年2月7日のニュース