秘策あり?豊ノ島、白鵬にリベンジだ!

[ 2011年1月8日 06:00 ]

発表された取組編成を見る豊ノ島

大相撲初場所

 日本相撲協会は7日、東京・両国国技館で初場所(9日初日)の取組編成会議を開き、初日、2日目の取組を発表した。昨年11月の九州場所で14勝を挙げた幕内・豊ノ島(27=時津風部屋)は2日目に横綱・白鵬(25=宮城野部屋)と対戦することが決定。この日は背中痛の治療に専念するために稽古を休んだが、優勝決定戦で敗れた横綱へのリベンジに向け“秘策”を明かした。 
【初場所特集


 2日目の相手が先場所の優勝決定戦で敗れた白鵬と聞かされた豊ノ島は「ムリクリ(無理矢理)ですが、いけるんじゃないかなという雰囲気ですね」とほほ笑んだ。初場所は白鵬が年6場所で唯一複数回の優勝を果たしていない苦手の場所。しかも2日目といえば先場所、稀勢の里が横綱の連勝を止めた日でもある。14勝を挙げながら賜杯を奪われた豊ノ島が、リベンジに燃えるのも当然だった。

 先場所の優勝決定戦を含めると現在11連敗中だが、金星へのイメージはできている。角界随一の相撲センスとの呼び声高い身長1メートル70の小兵は「もろざしになって中に入ればチャンス。横綱が“後の先”の立ち合いで来たらやりやすい」と秘策を明かした。「後の先」とは、出遅れたように見えながら組んだ時には先手を取っている立ち合いのことで、現役時代の双葉山が完成させた離れ業だ。双葉山を尊敬する白鵬も、この「後の先」の完成を目指している。

 今月5日に白鵬が時津風部屋に出稽古に来た際は17戦取って1勝しかできなかった豊ノ島だが、その1勝は遅れ気味に立った白鵬の懐に入って寄り切ったもの。白鵬が理想の立ち合いである「後の先」を追求すればするほど、懐の中に入りやすくなるだけに、勝機も見えてくる。

 この日は背中に痛みが残っているため稽古を休んで都内で治療に専念。背中痛は年末に発症し、5日の白鵬との申し合いで悪化させたもので「朝起きた時がつらい」と話した。決して万全とは言えないが、夜には故郷・高知から駆けつけた父・梶原一臣さんから土佐料理を食べながら激励を受けた。「上位(との対戦は)は楽しみですね」。あえて作戦を口にした豊ノ島だが、もちろん立ち合いは心理戦。狙い通り、白鵬は「後の先」で来るかどうか。

 ≪罪滅ぼし…婚約者に着物贈る≫豊ノ島が今年6月に結婚予定の婚約者・竹内沙帆(すなほ)さんに「数十万円相当の着物」を贈ったことを明かした。竹内さんの誕生日は6月20日だが、昨年は野球賭博に関与したことが発覚し「ちょうどその日、警察から事情聴取を受けていて何もできなかった。何かしないといけないと思って…」。愛する人への“罪滅ぼし”を果たし、新たな気持ちで初日を迎えることになった。

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2011年1月8日のニュース