現役続行の為末がロンドン目指し始動

[ 2008年12月3日 17:29 ]

北京五輪後初となる本格的な練習で、ハードルをまたぐ動作を繰り返す為末大

 現役続行を決めた陸上男子四百メートル障害の為末大(APF)が3日、東京都多摩市立陸上競技場で練習を公開した。予選落ちした北京五輪後、競技場で体を動かすのは初めてで「気持ち良く走れたのはうれしい。脚が持てば、ロンドン五輪を目指したい」と意欲をのぞかせた。

 今季、痛みに悩まされてきた脚の検査を11月27日に受け「当面は大丈夫」との結果が出た。それでも右ひざの痛みは残っており、体のねじれを解消するのを最優先にしている。この日はハードルをまたいで姿勢を整えては芝生を走って感覚を確かめるのを繰り返した。
 五輪の男子百メートルでウサイン・ボルト(ジャマイカ)がゴール手前で腕を広げながら、9秒69の世界新記録をマークし「秒速12メートルぐらいで腕振りをやめたら普通は転ぶ」と衝撃を受け、上半身のバランスの良さに秘密があると考えた。
 元女子マラソンの高橋尚子さんの全盛期にも注目し「2人の動きには合理性があると思う。共通するものを見つけたい」と方向性を明かした。
 来年以降は海外に拠点を置く。米西海岸を有力な候補とし「1、2月ぐらいには移りたい」と語った。年内に下見する計画という。

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2008年12月3日のニュース