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首位町田でJ1初出場の30歳DF奥山政幸「誰一人遅れないように」新リーダーを後方支援する前主将

[ 2024年3月30日 04:25 ]

練習に臨む町田DF奥山政幸(左)
Photo By スポニチ

 初挑戦のJ1で躍進中の町田が3連勝で初めて首位に浮上した前節、チームの顔というべき選手がようやくそろった。16日の札幌戦で1点リードの後半45分、DF奥山政幸が新加入のDF昌子源と同時に今季初出場。新旧主将がピッチに並び立ち、5バックに変更した布陣で相手の反撃を抑え切った。

 左右のサイドバックを主戦場とする奥山は、Jリーグ開幕の93年生まれ。大卒2年目の17年に山口から加入して長く主力を務め、今季プロ9年目にして念願だったJ1のピッチにたどり着いた。「プロ入りした当初から、この舞台を目指し続けてきた。でも、それがこのFC町田ゼルビアでかなうとは思っていない部分もあった」。感慨とともに、正直な心境を打ち明ける。

 昨季から指揮を執る黒田剛監督は、シーズンの主将をキャンプ中にチーム内投票で決める方針を打ち出した。昨季は最多の票を集めた奥山がその役割を務め切り、ホーム最終戦で堂々とJ2優勝シャーレを掲げた。今季は豊富なJ1経験を誇る昌子にその座を譲り、奥山はMF下田北斗とともに副将に回っている。強い言葉で仲間を鼓舞する1歳上の昌子の姿に「代表や海外、常勝軍団と言われる鹿島で長くやってきた選手。勝利への姿勢や僕らが大事にしているものを持っていて、言動や行動で見せてくれる素晴らしいリーダー」と大きな信頼を寄せる。

 大型補強もあり、チーム内競争はより激化した。昨季昇格に貢献しながら、今季はまだ出場機会が巡ってこない選手も多い。「上の基準を知っている源くんが先頭で引っ張ってくれるので、長く町田にいる僕が底上げをしていく。誰一人遅れないようにみんなの背中を押していき、チームとして一体感が出せるよう意識したい」。初めて挑む最高峰のリーグで上位に居続けるには、いずれ全員の力が必要になる。自身の競争もここからが本番。奥山がこれまでと違う形で、チームを支える覚悟を示している。

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