神戸初優勝へ大迫に全幅の信頼　吉田監督「大事な試合で決めるのがサコ」　横浜と勝ち点差1「頂上決戦」

神戸・大迫勇也

　首位の神戸は29日、2位横浜と敵地で対戦する。この試合を含めて残り6試合で、両者の勝ち点差はわずか「1」。勝者がリーグ制覇へ大きく近づく頂上決戦となる中、吉田孝行監督（46）は大エースのFW大迫勇也（33）が勝利へ導くゴールを生むと予言した。

　悲願のリーグ初優勝へ、立ちはだかる“ラスボス”を前にしても、吉田監督は落ち着いていた。「今はスッキリ。今日の練習を終えて“自分は間違えていない”と思えた」。横浜に対し、リーグ戦で5連敗中。今年4月の対戦では2点リードをひっくり返された。それでも大迫という日本屈指のストライカーの存在が、表情を和らげる材料だ。

　「大事な試合でこそ決めるのが、サコ（大迫）だと思います。昨年もロスタイムや（シーズン）終盤に奇跡を起こしてくれた選手。彼はチームのためにプレーしてくれているし、得点チャンスは誰でもくるので皆に期待したいけど、サコは取りますよ」

　大迫はJ1得点ランクでトップタイながら、ここ3試合は無得点。相手のしつようなマークに苦しめられている。それでも昨季は負傷から復帰した9月以降に6試合3得点1アシストと活躍し、チームを残留に導いた。ゴールが欲しい時に取ってくれるのが大迫。全幅の信頼を寄せる。

　チームとして積極的なプレッシング、球際での激しさは前節のC大阪戦で取り戻した。あとは背番号10が、鹿島時代の13年シーズンを超える自己最多20得点目を決めるだけ。勝利に導く“半端ない”一撃を叩き込み、横浜の夜に凱歌を上げる。（飯間　健）