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なでしこ、本番前ラストマッチで5発快勝 長谷川がW杯GO砲!攻撃の核2G1A

[ 2023年7月15日 04:55 ]

国際親善試合   日本5-0パナマ ( 2023年7月14日    ユアスタ )

<日本・パナマ>前半、ゴールを決める長谷川(左)(撮影・西海健太郎)
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 20日開幕の女子W杯オーストラリア・ニュージーランド大会に臨む日本代表「なでしこジャパン」は14日、パナマとW杯前最後の強化試合を行い、5―0で快勝した。MF長谷川唯(26=マンチェスターC)が2得点1アシストと躍動。前半33分にMF清水梨紗(27=ウェストハム)の先制点をアシストすると、前半37分、後半16分に自らゴールを決めて攻撃陣をけん引した。9大会連続9回目のW杯に挑む日本は、22日の初戦でザンビアと対戦する。

 日本の大黒柱が、攻めても攻めても得点できない重苦しさを振り払った。前半33分、長谷川は自陣からの右への鮮やかなロングフィードで清水の先制点を演出。さらなる見せ場は4分後だった。前線でFW田中美がボールを受けると、相手最終ラインの裏のスペースに向かって加速。スルーパスに左足を合わせて、浮き球でゴールネットを揺らした。

 「ボランチが点を取りに行くことを(長野)風花と意識してやっていた。1人が前に出て、1人がバランスを取ることを意識してやっていた中で、ボランチが裏に抜け出すという新しい形をつくれたのは良かった」

 3―0の後半16分には「少しラッキーな形だった」とミドルシュートが相手選手に当たってコースが変わり、そのままゴールに吸い込まれた。「打つことで何かが起こると改めて思ったし、本大会もどんどん狙っていくべきだなと感じた」と遠めの位置からの一発に自信を深めた。

 日テレ東京Vで育った長谷川は足元の技術に優れ、攻撃的な位置で起用されていた。この日までに積み上げた16得点は、田中美に次いでW杯メンバー23人中2位。ただ、昨年11月からボランチとして新境地を開いた。それが見事にハマった。所属しているマンチェスターCでも「予測」を評価され、イングランドで攻守ともに感覚を研ぎ澄ませてきた。

 開幕1週間前の13日には“追い風”が吹いた。W杯の日本戦がNHKで生放送されることが急きょ決定。長谷川は喜ぶとともに「見てもらえる機会を得たからこそ、結果を出さないといけない」と気を引き締めた。1次リーグ3試合は全て生放送で決勝トーナメントも日本の全試合がお茶の間に届けられる。 

 W杯前最後の強化試合で大量5得点と結果を残し、勢いと確かな手応えを得た。11年大会以来、3大会ぶりの頂点を目指すなでしこは、15日にチャーター機で日本を出発し決戦の地ニュージーランドに乗り込む。

 ◇長谷川 唯(はせがわ・ゆい)1997年(平9)1月29日生まれ、埼玉県戸田市出身の26歳。戸田南ボンバーズ少女サッカーチームでサッカーを始め、09年に日テレ・ベレーザの下部組織に加入。13年にトップ昇格し、15~19年のリーグ5連覇に貢献。21年にACミランに移籍し、ウェストハムを経て22年からマンチェスターCに所属。22~23年シーズンは20試合に出場して1得点。1メートル57、47キロ。利き足は右。

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