×

U24彩艶 キック飛距離に自信!日本人GK初、五輪でのアシスト狙う

[ 2021年7月7日 05:30 ]

ミニゲームで川口コーチが見守る中、最後尾からパスを出す鈴木(撮影・篠原岳夫)
Photo By スポニチ

 東京五輪男子サッカー日本代表は6日、静岡県内での合宿2日目に突入した。バックアップメンバーから出場可能な22人に選出されたGK鈴木彩艶(ざいおん、18)は圧倒的なパワーと精度を誇るフィードを武器に日本人GKで五輪初となるアシストも視野に入る。この日はACL組を除く18選手がゲーム形式などで汗を流した。

 投げては剛速球がハーフウェーラインを越え、蹴っては正確なキックが敵陣深くまで到達する。ガーナ人の父と日本人の母を持つGK鈴木には唯一無二の飛び道具がある。「キックの飛距離は自信があります。敵陣の半分くらい?もうちょいですかね。一発背後でチャンスをつくるところは負けたくない」と意気込んだ。

 狙うはGKから得点に直結するスーパープレーだ。「U―24の得点シーンを見てもGKからスタートする得点もある。相手が前掛かりになったところで一発、裏を狙いたい」。鈴木のフィードに快足を飛ばす前田、裏に抜ける上田の姿が目に浮かぶ。攻撃の起点になることはもちろん、GKでアシストを決めれば五輪出場に年齢制限が設定された92年以後、日本人初となる。

 バックアップメンバーから出場可能な22人に昇格した。現時点では3番手の序列も「チームのため全力を尽くす。得たチャンスを生かせばおのずと上に行けると思う」と力強い。先輩GKの谷、大迫に負けない強みにも「セービングの伸びとキックの飛距離」を挙げた。ピッチに立てば平山相太(04年、19歳2カ月6日)を抜いて五輪史上最年少出場の勲章も手にする。

 静岡合宿では再び、川口能活GKコーチによる熱血指導も始まった。96年アトランタ大会で王国ブラジルを撃破する「マイアミの奇跡」を演じた立役者からは、最後尾に立つ者の覚悟として「最後にチームをどれだけ助けられるか、ということは言われてます」。無限のパワーを秘めた“強肩強蹴”の若き守護神が東京五輪で新たな伝説をつくる。

続きを表示

2021年7月7日のニュース