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川崎F 王者横浜を逆転撃破 23歳三笘2発!視察の森保監督に猛烈アピール

[ 2020年9月6日 05:30 ]

明治安田生命J1第14節   川崎F3―1横浜 ( 2020年9月5日    日産ス )

<横浜・川崎F>前半33分、三笘が右足で同点ゴールを決める(撮影・篠原 岳夫)
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 明治安田生命J1リーグは5日に9試合が行われ、首位の川崎Fは昨年リーグ覇者の横浜を敵地で3―1で撃破した。前半2分に先制を許したが、大卒ルーキーのMF三笘薫(23)が同33分に右足で同点弾を決めると、2―1の後半5分には左足で、今季リーグ日本人トップとなる8点目。2得点でチームを勝利に導き、視察したA代表も兼任する東京五輪の森保一監督(52)にも猛烈にアピールした。

 J屈指のドリブラーに成長した三笘が、昨年覇者を相手に真価を発揮した。0―1の前半33分、左サイドから得意のドリブルで中に切り込み、チアゴ・マルチンスの股を抜く絶妙な右足シュートで試合を振り出しに戻すと、2―1の後半5分にはコンビネーション抜群の同期・旗手の右足クロスを左足で押し込み2点目。自身リーグ戦2度目となるマルチ弾でチームを勝利に導き「チームを少し助けられたかな」とはにかみながら振り返った。

 川崎Fのアカデミー育ちで今季筑波大から古巣に復帰。8月5日の鹿島とのルヴァン杯でプロ初得点を記録すると一気にブレーク。公式戦5戦連発で点取り屋として覚醒した。得意のドリブルに加え得点力まで備わったことで「複数の選択肢を持ってプレーできているので、相手も飛び込めないと思う」。自信もつけプレーもさらにさえわたった。

 小さい頃はイニエスタ、ネイマール、メッシらの動画を見て、見よう見まねでボールを右足アウトサイドで運ぶ技術を身に付け、アカデミー時代には小指に当ててボールを運ぶことも徹底した。横浜には昨年ホーム最終戦で1―4と大敗。テレビで見ていた三笘も“リベンジ”に燃えていた。後半25分にはあと一歩でハットトリックのシーンも。「まだ点を取れるシーンがあったので、満足はしていない。もっと個を磨いていきたい」。チームのタイトル獲得へ、目標の東京五輪出場へ、三笘は貪欲に向かっていく。

 ◆三笘 薫(みとま・かおる)1997年(平9)5月20日生まれ、川崎市出身の23歳。小3で川崎Fの下部組織入り。ユースまでプレーし、筑波大に進学。17~19年と3年連続で関東大学1部リーグのベスト11。17年から川崎Fの特別指定選手となり、昨年9月8日のルヴァン杯・名古屋戦でトップデビューし今季正式に加入した。1メートル78、72キロ。利き足は右。

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