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兵働昭弘引退セレモニーあいさつ全文 8年ぶり復帰の清水で引退「特別な1年になりました」

[ 2018年11月24日 19:51 ]

明治安田生命J1第33節   清水3―3神戸 ( 2018年11月24日    アイスタ )

<清水・神戸>引退セレモニーであいさつするMF兵働(中央)。鈴木会長(左)は久米さんの遺影を手に
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 今季限りでの現役引退を表明している清水のMF兵働昭弘(36)がホーム最終戦となった神戸戦(アイスタ)にアディショナルタイム突入後の後半53分から途中出場。8月29日の横浜戦(日産ス)以来今季5試合目の出場で、後半59分にGK六反が挙げた同点ゴールをピッチで見届けた。

 試合前日の23日午後11時3分に取締役副社長兼ゼネラルマネジャー(GM)の久米一正氏が大腸がんのため63歳で他界。Jリーグ創設に貢献し、柏の強化部門責任者や名古屋では社長も務めた久米氏に勝利を捧げることはできなかったが、2点ビハインドを最後はGK六反のゴールで追いついて引き分けに持ち込んだ。

 神戸が2人の退場者を出したほか、激しい接触プレーでの流血や再三の小競り合いなど後味の悪さを残した試合。異様な空気が残ったまま、ホーム最終戦セレモニーに続いて行われた引退セレモニーでは、誰からも慕われた人間性を表すように関わってもらった様々な人たちに感謝してから「特に久米さん!あなたの力、存在が大きかったです。本当にありがとうございました!」と筑波大から2005年に清水入りした際、そして8年ぶりに今季古巣に戻った際にも尽力してくれた恩師について触れ、流れ落ちる涙を右手でぬぐった。

 兵働の引退セレモニーでのあいさつ全文は以下の通り。

 きょうもたくさん集まっていただき、ありがとうございます。ケガ人が出たり、ちょっと激しい試合になってしまいましたけど、皆さんの応援が力となり、何とか引き分けに持ち込むことができました。あと1試合残ってます。必ず勝って終わりたいと思いますので、長崎戦(12月1日)も応援よろしくお願いします。

 そして、チーム関係者の皆様。きょう、この場を設けていただき、感謝しています。ありがとうございます。私はサッカーを通じてたくさんのことを学び、たくさんの人と出会い、最高の思い出を作ることができました。このサッカーに出会わせてくれ、小さい時から応援、サポートしてくれた両親2人に感謝しています。また、常に近くで寄り添ってくれ、どんな状況でもともに戦ってくれた家族、本当にありがとうございます。

 私はたくさんのクラブにお世話になりました。そこで過ごした時間、素晴らしい仲間とプレーしたこと、素敵な出会い、交流、すべてが宝物で最高の思い出です。各クラブのスポンサーの皆様、チーム関係者の皆様、チームメート、ファン・サポーター、友人たち、本当にありがとうございました。

 また、7年間在籍した清水エスパルスで、いま引退をすることが出来、本当に幸せです。自分の意思でチームを離れて、今年戻してくれたチーム関係者の皆様、感謝しています。特に久米さん!あなたの力が、存在が、大きかったです。本当にありがとうございました!

 プロの基盤をこのクラブで作らせてもらったから、ここまで長くプレーすることができました。今年戻って来て、素晴らしいスタッフと最高の仲間たちと仕事が出来、特別な1年になりました。このスタジアムで戦う雰囲気、景色、大好きです。皆さんの応援、自分のチャントが大好きです。勝ちロコが大好きです。そして、皆さんが大好きです。

 たくさんの人に出会い、たくさんの人に支えられた現役生活でした。自分の戦いは今年で終わりますが、エスパルスの戦いは来年も続きます。皆さんの力が必要です。さらなるエスパルスの発展、サッカー界の発展を期待しています。そして、皆さんの今後の幸せを祈っています。14年間、ありがとうございました。

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2018年11月24日のニュース