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森保U21ヒヤ汗8強 アジア王者前進も…マレーシアに大苦戦

[ 2018年8月25日 05:30 ]

ジャカルタ・アジア大会男子サッカー決勝トーナメント1回戦   日本1―0マレーシア ( 2018年8月24日    ブカシ )

<日本・マレーシア>後半、上田(中央)が先制ゴールを決める(撮影・木村 揚輔)
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 U―21日本代表は決勝トーナメント1回戦でマレーシアと戦い、1―0で勝利を収め、3大会連続で8強入りした。後半終了間際にFW上田綺世(あやせ、19=法大)がようやくPKを決める薄氷の展開ながら、前日23日に誕生日を迎えた森保一監督にとっては50歳初白星。27日の準々決勝は、サウジアラビアとベスト4入りを懸けて戦う。

 不屈の大学生が、土壇場で日本を救った。延長戦目前の後半45分。途中出場の19歳はスルーパスに泥くさく走り込むと、ペナルティーエリア内で後ろから倒されてPKを手にした。「タフな試合で両チーム間延びしていたので、自分がいかに走って体張って得点できるかが大事だった」。自ら右に蹴って今大会初得点をマーク。強く右手の拳を握った。

 格下と思われたマレーシアだが、1次リーグでは優勝候補の韓国を破っている。その相手に日本は前線に前田、岩崎、旗手の快足トリオを配置したがチャンスを決めきれず、逆に後半は相手のシュートがポストに当たる幸運や、GK小島の好セーブによって救われた。「より相手が疲れた時に投入して、決定的なシーンをつくれればと思った」と森保監督から投入された19歳が辛くも勝利に導いた。

 鹿島のジュニアユースからユースに上がれず挫折を経験。認められるには「結果しかない」と一層ゴールにこだわるようになった。昨年12月のM―150杯で森保ジャパンに選出されるまで、関東大学選抜が“キャリア最高峰”。今季は関東大学リーグでは9試合8得点で得点ランク1位タイ。5月のトゥーロン国際でもポルトガル戦で2点を決めた。

 1次リーグでチームは引いて守るネパールを攻めあぐね、闘志満々のベトナムには球際で競り負けた。上田自身も1次リーグでは大きな決定機を外した。それでも、「入るまで打たなきゃいけないポジションなので、いつかは決める」との不屈の精神が大仕事につながった。次は準々決勝サウジアラビア戦。「優勝するために一戦必勝」。雑草魂のストライカーが力強く宣言した。

 ▼森保一監督 どちらに転ぶか分からない中、選手たちが(1次リーグ)3試合の反省を踏まえ、絶対に勝つんだという気持ちを持って戦ってくれた。スタートからハードワークし、粘り強く戦ってくれた。

 ▼マレーシア・オン監督 日本はとても強い相手で、我々は好機を逃したのが響いた。さらに努力を続け、日本や韓国との差を縮めていきたい。

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