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フランス代表 アンリの道歩む「2世」エムバペ 憧れのスターを超える

[ 2018年7月10日 05:30 ]

W杯ロシア大会準決勝   フランス-ベルギー ( 2018年7月10日    サンクトペテルブルク )

<フランス代表練習>パスを出すキリアン・エムバペ(中)(撮影・西海健太郎)
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 10日(日本時間11日午前3時)に準決勝の1試合が行われ、98年大会以来20年ぶり2度目の頂点を目指すフランスと、初優勝を狙うベルギーが激突する。注目は若きエース対決。フランスはFWキリアン・エムバペ(19=パリSG)が快足を武器にチーム最多タイの3得点。ベルギーはFWロメル・ルカク(25=マンチェスターU)がパワーと高さで大会2位の4得点を挙げており、新世代ストライカー2人の決定力が勝負の行方を左右しそうだ。11日(同12日午前3時)には準決勝の残り1試合、クロアチア―イングランドが行われる。

 “2世”がレジェンド超えに挑む。フランスが準決勝で激突するベルギーのベンチには、元フランス代表FWのアンリ氏が座る。エムバペは8日に地元テレビで「フランス史上最高のFW。憧れの選手で、大きな影響を受けてきた。敵ベンチにいるのは変な気分だね」と子供の頃に一緒に写真を撮ってもらったスターとの“初対戦”に苦笑いを浮かべた。

 16年からベルギー代表のコーチを務めるアンリ氏は、98年W杯優勝メンバーで、フランス代表歴代最多の51ゴールを記録した名ストライカー。エムバペは「アンリ2世」と呼ばれ、比較されてきた。パリ出身で、クレールフォンテーヌ国立サッカー学院を卒業し、モナコ入りした経歴は大先輩と同じ。15年12月に16歳347日でプロデビューし、16年2月に17歳62日でプロ初ゴールと、ともにアンリ氏のクラブ最年少記録を更新した。アンリ氏とプレーしたデシャン監督は「スピードや相手選手を抜き去るプレーは似ている。ティエリのようなキャリアを歩んでほしい」と19歳エースに大きな期待を寄せる。

 今大会2番目の年少選手のエムバペは、決勝トーナメント1回戦アルゼンチン戦で、58年大会のブラジル代表FWペレ以来となる10代選手で1試合2得点を記録するなど今大会3得点。ベルギー戦で決めれば、アンリ氏のW杯自己最多(06年大会3得点)を超える。「火曜日(準決勝)は国のために全力を」と意気込む新スピードスターが、憧れの人の目の前でどんなプレーを見せるか注目だ。



 ◇フランスのW杯これまで

【FIFAランク】7位

【出場】6大会連続15回目

【最高成績】優勝1回(98年)

【W杯通算】32勝13分け19敗

【監督】デシャン(49)(フランス)

【平均年齢】25.57歳

【平均身長】1メートル83.3

【優勝オッズ】2.87倍

【1次リーグ成績】C組1位

○2―1オーストラリア

○1―0ペルー

△0―0デンマーク

【決勝T1回戦】

○4―3アルゼンチン

【準々決勝】

○2―0ウルグアイ

【走行距離】506キロ

【パス数(成功率)】2431本(84%)

【シュート数(枠内)】56本(19本)

【得点(失点)】9点(4点)

【反則数(被反則数)】73回(75回)

【警告(退場)】8枚(0枚)

【最多得点者】FWエムバペ、FWグリーズマン3点【対戦成績】24勝19分け30敗(W杯2勝)

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2018年7月10日のニュース