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本田に迫る“最後の審判”ウクライナ戦「勝つ気持ち浸透させる」

[ 2018年3月26日 05:30 ]

ベルギー遠征国際親善試合   日本-ウクライナ ( 2018年3月27日    リエージュ )

練習でシュートを放つ本田
Photo By スポニチ

 ベルギー遠征中の日本代表は25日、リエージュ市内で練習を行った。W杯ロシア大会のメンバー発表前最後となる27日の親善試合ウクライナ戦(リエージュ)は、FW本田圭佑(31=パチューカ)のスタメン出場が濃厚。3大会連続W杯出場へ並々ならぬ覚悟を秘める、これまでの日本をけん引してきたエースに“最後の審判”が下る。

 3大会連続W杯出場へ向けて最後のアピールの場であることは誰よりも理解している。冒頭15分だけ公開された25日の練習で、本田は軽快にランニング。非公開となった後はFK練習などで決戦への準備を進めた。

 「マリと同じ戦いをすれば0―3でやられる相手だという認識で、でも“やられないぞ”というところは見せないと。ハッキリ言って、勝たないといけない」。スタメンとなれば昨年9月5日のW杯アジア最終予選サウジアラビア戦以来。マリよりも格上を相手に、ハリルホジッチ監督に自らの価値を証明する。

 昨年7月、ACミランを退団してパチューカに電撃移籍。ハリルホジッチ監督は「私はヨーロッパに残ってほしかったが」と複雑な表情を浮かべ、代表リストからも外した。今年2月、メキシコに派遣した手倉森コーチからの視察報告にも辛らつな言葉を浴びせたという。代表スタッフ陣が本田の必要性を訴えても、縦に速い攻撃を志向する指揮官の中では“絶対”ではない。

 だが18年に入り、公式戦12試合で4得点6アシスト。2400メートルの高地の中で強度の高い瞬発系トレーニングをこなし、最大酸素摂取量は大幅にアップした。そこで得た手応えが“本田節”にもつながった。

 「今は善戦すれば合格になっている。そんなんじゃない!オランダだろうとベルギーだろうと絶対に勝つと言い切った4年前。その土台はなくなったけど、もう一回、背伸びしていい。理想がなかったらサッカーすべきじゃない。勝つ、勝つしかない。その気持ちをチームに浸透させる」

 結果を残せなければロシアが遠のく一戦を前に、自らだけではなく、チーム全体も鼓舞。数々の逆境を乗り越えてきた男の、最後の挑戦が幕を開ける。

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2018年3月26日のニュース