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前田2発!!FC東京 4年ぶり2度目の決勝T進出

[ 2016年5月5日 05:30 ]

<ビンズオン・FC東京>前半、ヘディングでゴールを狙う前田

ACL1次リーグE組 FC東京2―1ビンズオン

(5月4日 ビンズオンスタジアム)
 FC東京が4年ぶり2度目のACL決勝トーナメント進出を決めた。4日にビンズオン(ベトナム)と敵地で対戦し、FW前田遼一(34)の2得点を奪う活躍もあり、2―1で逃げ切った。公式戦6試合ぶりとなる白星を挙げ、E組2位での16強入りを決めた。決勝トーナメント1回戦は上海上港(中国)と17日にホームで、24日に敵地で対戦する。

 喉から手が出るほど欲しかった1勝だった。勝てば突破、負ければ敗退の大一番。前半21分に前田が橋本の右クロスを頭で決め先制すると、後半10分に再び前田。相手のパスをカットし、DF3人に囲まれながら最後は左足で強烈な一発を突き刺した。後半23分にPKで1点を返されたが、苦しみながらも2―1で勝利。城福監督は「選手たちは強い気持ちで臨んでくれた」と喜んだ。

 この日の気温は35度で湿度は45%。相手は過去ACLではホーム5戦でわずか1敗と自国での戦いに自信を持っていた。前半30分、後半29分と2度の給水タイムが設けられる過酷な条件。ベトナムの英雄レ・コン・ビンのシュートがポストを2度、バーを1度叩く幸運もあったが、何よりも選手の気迫が上回った。殊勲の前田は過密日程が続いた開幕から出ずっぱりで、4月24日の甲府戦、同29日の福岡戦は平山に先発を譲った。だがその間、先を見据え1人で2部練習を2度敢行。努力はうそをつかなかった。

 チームは4月6日のACL江蘇蘇寧戦に勝って以来、公式戦5試合で勝ちなし(1分け4敗)の状態だった。約1カ月間勝利から見放されるという危機的状況。0―1で敗れた福岡戦翌日の4月30日の練習前、選手間ミーティングを行った。約30分間、互いの意見をぶつけ合い、球際の激しさや、攻守の切り替えなど基本的な部分の見直しを確認。この日は東、水沼、高橋らが気迫のこもったプレーを見せた。効果はてきめんだった。

 これで初出場の12年以来2度目の1次リーグ突破。指揮官は「内容はともかく結果を出せて良かった」とし「次のJリーグで取り戻し、上海(上港)戦に臨みたい」と力を込めた。敵地での貴重な1勝をきっかけに、今度は13位と低迷するJリーグでの浮上を目指す。

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2016年5月5日のニュース