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先手必勝!ハリルJ W杯予選初戦は「美しい勝利で始めないと」

[ 2016年4月13日 05:30 ]

W杯アジア最終予選の組み合わせが決まり、取材に応じる日本代表のハリルホジッチ監督

 2018年W杯ロシア大会アジア最終予選の組み合わせ抽選会が12日、マレーシア・クアラルンプールで行われ、6大会連続出場を目指す日本はオーストラリア、サウジアラビア、UAE、イラク、タイと同じB組に入った。バヒド・ハリルホジッチ監督(63)は昨年1月のアジア杯で敗れたUAEをホームに迎え撃つ初戦の重要性を強調。終盤に厳しいカードが続くだけに、スタートダッシュをポイントに掲げた。

【W杯アジア最終予選B組】

 因縁マッチでアジア最終予選が幕を開ける。都内のJFAハウス。インターネット中継で抽選を見守ったハリルホジッチ監督は「UAEとの第1戦が重要になる。アジア杯のリベンジを果たさないといけない。1試合目を美しい勝利で始めないと。そして次のタイ戦。2試合に勝てば自信を持って最終予選を戦うことができる」と力説した。

 最重要試合に挙げたのが、9月1日にホームで迎えるUAEとの初戦。日本は昨年1月のアジア杯準々決勝で1―1からPK戦の末に敗れている。その直後に日本協会はスペインリーグでの八百長疑惑によりアギーレ前監督を解任。ハリルホジッチ監督はどん底の状況で後任に就いており、UAE撃破が過去の呪縛を解くと信じている。くしくも抽選前日の11日にUAEの映像を確認。「アジア杯も(W杯アジア2次)予選も見たが、髪の長い左利きの選手はレベルが高い」と司令塔O・アドゥブルラフマン(アルアイン)を警戒した。

 開幕ダッシュを強調する理由はほかにもある。日本の最終3試合はアウェー・イラク戦、ホーム・オーストラリア戦、アウェー・サウジアラビア戦と厳しいカードが続く。政情不安のイラク戦は中立地開催の可能性が高く不気味。日本はオーストラリアとW杯予選で4分け2敗と一度も勝利したことがない。サウジアラビアは10年W杯南アフリカ大会でオランダを準優勝に導いた名将ファンマルバイク監督が昨年8月に就任して組織力がアップ。最終戦が行われる17年9月5日の敵地は40度超の気温も予想される。終盤にもつれれば不安要素が増えるため、連勝発進で勢いをつけ、早い段階で突破を決めたいという思惑がある。

 アジア2次予選では初戦でシンガポールに0―0で引き分けた。最終的には首位で通過したが、最終予選は15年アジア杯4強のうちオーストラリア(優勝)、UAE(3位)、イラク(4位)の3カ国が同居する難しい組となっただけに、同じ失敗を繰り返せば致命傷になりかねない。指揮官は「予選を突破すれば良いドロー、突破できなければ悪いグループ。ロシアまでのルートはかなり困難になる」と気を引き締めた。1年以上に及ぶ長丁場で、総移動距離は約7万5000キロに及ぶ。対戦カードが決まり、研究熱心な指揮官にとっては睡眠不足の日々が始まることになりそうだ。

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2016年4月13日のニュース