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【中田浩二の目】独特のアウェー雰囲気…中東3カ国に要注意!!

[ 2016年4月13日 08:30 ]

ロシアW杯アジア最終予選組み合わせ決定

 組分けを見ると、厳しい組に入ったと思う。オーストラリアは一昨年に対戦していて選手もどういうチームかイメージできるが、サウジアラビアやUAEは若返りも進み、ほとんど情報がなく、やりにくい。

 オーストラリアは従来のロングボール主体のサッカーからしっかりパスをつなぐサッカーに転換している。日本をよく知るベテランのカーヒルがいるのも要注意だ。サウジアラビア、UAE、イラクはカウンター主体のサッカーで、日本は似たタイプのシリア戦でもろさを見せたばかり。身体能力が高く、カウンターがより鋭くなるだけに、リスク管理がより重要になる。さらにイラクは五輪予選のU―23アジア選手権で対戦したメンバーが何人か主力になっている。日本戦でも高い技術を見せたが、大人のサッカーをしている印象。そのチームがベースになっているとすれば侮れない相手だ。

 中東勢が3カ国入っているというのも厳しい。今回は対戦しないが、私もアウェーでイランと戦ったことがある。スタンドや町の雰囲気が中東独特でのまれてしまいそうになった。しかも、日本からも欧州からも7、8時間かかり、コンディション調整も大変だ。日本は親善試合で南米や欧州のチームとは対戦が多いが、中東勢とはあまり対戦がないので、身体的な特徴に慣れるのに時間もかかる。ただし中東勢は先制されるとバラバラになる欠点もあるので、そういうところを巧みに突いていくしかない。

 最終予選は1年間の長丁場でコンディション維持も難しく、何が起きるか分からない。選手も一人一人で戦うのではなく、多くの選手が戦力にならないと乗り切れない。ただ、日本の実力を出し切れば、予選は突破できると思う。(スポニチ本紙評論家・元日本代表DF)

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2016年4月13日のニュース