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【J1記者推し】福岡・田村友 ボランチからCB“アジアの壁”へ

[ 2016年2月14日 13:20 ]

進化が問われる2年目のMF田村

 昇格プレーオフを制し、5年ぶりにJ1の舞台に戻る福岡。堅守速攻を武器にするチームにあって、真価が問われる2年目を迎えるのがMF田村だ。登録はMFだが、現在のポジションはDF。J2だった昨季は7月の京都戦でプロデビューを飾ると、以降プレーオフ最終戦まで20試合に先発出場。最終ラインに欠かせない存在として台頭した。

 1メートル85、88キロという恵まれた体格の持ち主。もともとは即戦力の大型ボランチという触れ込みで福岡大から入団したが、鈴木、末吉という2人の壁に阻まれ、シーズン序盤は全く試合に絡むことができなかった。転機となったのはセンターバック(CB)へのコンバート。夏場にケガ人が続出した状況での非常時の策ではあったが、この流れにうまく乗った。

 「CBというポジションが凄く新鮮で、前向きにできたのが良かった。360度敵に囲まれるボランチよりも、今の方が自分の持ち味を生かせると思う」

 1月31日のスカパー!ニューイヤー杯初戦ではJ1の強豪・鹿島と対戦し、そのレベルの高さに一層意識を高く持った。キャンプ終盤にコンディションを落としたため開幕スタメンは微妙だがシーズン中チャンスは巡ってくるはずだ。

 「J1で戦い抜くにはもっと1対1の守備を磨かないといけないし課題は多いです。でも自分はどちらかというと本番に強いタイプ。いろいろなFWがJ1にはいるので楽しみにしたい」

 井原監督からはポジショニングを含めた守備の細かい指導を受けている。「コンバートのタイミングもそうだけど、本当に自分は運がいい」と田村。現役時代“アジアの壁”と称された指揮官もボランチを経験して、CBで確固たる地位を築き上げた。その偉大な背中を追いかける。

 ◆田村 友(たむら・ゆう)1992年(平4)11月22日生まれ、福岡県北九州市出身の23歳。九州国際大付高3年時に東福岡を下して、全国選手権大会出場。福岡大に進学し、4年時の14年に当時J2福岡の特別指定選手に登録。15年に福岡に正式加入し、7月の京都戦で初先発初出場。昨季はプレーオフを含む公式戦20試合に出場し、無得点1アシスト。1メートル85、88キロ。利き足は右。

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2016年2月14日のニュース