ジェイ　奥さんにささげる２発！「８」後継者が磐田快勝をけん引

＜磐田・札幌＞後半１０分に先制ゴールを決め、奥さんのユニホームをゴール裏に向けて掲げるＦＷジェイ

Ｊ２第３７節 磐田３―０札幌

（10月18日 ヤマハ）
　「ＯＫＵ」のユニホームが空高く舞い、大歓声を浴びた。磐田はホームで札幌に３―０と圧勝。８戦連続無敗で自動昇格圏の２位をキープした。

　ＦＷジェイが後半に今季１８、１９ゴール目を挙げ、シーズン自己最多得点（１８）を更新。３戦ぶりの白星に貢献した立役者は言った。「きょうの勝利とゴールは、奥さんと奥さんの家族、そして同じ８番を背負う自分自身にささげたい」

　昨年１０月１７日に交通事故で他界した磐田のレジェンド・奥大介さん（享年３８）。命日の翌日となるこの日、ベンチ入り停止処分の名波監督に代わって指揮する鈴木ヘッドコーチが立つベンチに、奥さんが生前着用したユニホームが飾られた。先制後にはジェイの手によって空へと掲げられた。

　前半は長身２トップにボールを集めた相手の攻撃に苦しんだが、守備陣が奮闘して我慢。後半は主導権を奪い、ジェイの２発と途中出場のＦＷ森島の２１節ぶり今季２点目で、前半戦０―３だった札幌に雪辱した。

　３位・福岡とは勝ち点２差のままだが、もはや「福岡は眼中にない」とジェイ。勝ち点を６９に伸ばして昨年の年間勝ち点を２上回り、残り５節で勝ち点６差に迫った首位・大宮の背中も見えた。奥さんが天国へ旅立った後、一度も勝てずに昇格を逃した昨季の姿はもうない。