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ブラッター氏の立件視野 米当局者が言明「幹部の協力得たい」

[ 2015年6月3日 10:55 ]

 複数の米メディアは2日、米政府当局者らの話として、国際サッカー連盟(FIFA)汚職事件の捜査を進める米司法当局が、辞意を表明したブラッター会長を捜査対象に含めていると伝えた。

 ニューヨーク・タイムズ紙によると、米当局者は「ブラッター氏の立件に向け、起訴したFIFA幹部らの協力を得たい」と語り、立件を視野に入れていることを強調。側近を含む関係者の証言が捜査の鍵になるとの見方を示した。

 米国とスイスの司法当局は、FIFAと業者の癒着やワールドカップ(W杯)招致をめぐる不正を捜査しているが、これまで公開された起訴状などにはブラッター氏の名前は記されていない。

 ブラッター氏を事情聴取する可能性が報じられているスイス当局は2日、声明を発表し、現時点で同氏を捜査対象にしていないと説明した。

 米当局がどの容疑でブラッター氏の立件を目指すかは明らかにされていない。ただ南アフリカが招致に成功した2010年W杯をめぐる不正疑惑で、右腕のバルク事務局長が賄賂の送金に関与していた疑いが強まり、ブラッター氏の役割にも関心が集まっていた。

 FIFAはバルク氏の不正行為を否定しているが、南アのサッカー協会から送金の趣旨を説明したバルク氏宛ての書簡も表面化している。(共同)

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2015年6月3日のニュース