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日本代表 アジア杯連覇へ“三重苦”柴崎に続き豊田も離脱…

[ 2015年1月4日 05:30 ]

オーストラリアでの練習を前に円陣を組むアギーレ監督ら日本代表イレブン

 9日開幕のアジア杯に出場する日本代表は3日、開催国オーストラリアに入った。直前合宿地のセスノックで初練習を行ったが、移動中にFW豊田陽平(29=鳥栖)が発熱するアクシデント。インフルエンザの疑いで隔離されており、チームにまん延する可能性も出てきた。気温31度の猛暑に加えハビエル・アギーレ監督(56)の八百長疑惑と“三重苦”を抱え、連覇に挑まなければならなくなった。

【日本代表メンバー アジア杯日程】

 シドニー国際空港に向かう機内で、豊田が体調不良を訴えた。発熱があったため、現地入り後は即座に隔離。元日には柴崎がインフルエンザで離脱しており、チームに緊張が走った。飛行機で豊田の隣に座った小林は「隣だったので不安ですね。(座席の間の)仕切りを上げてくれたので大丈夫だと思いますが…」と不安顔。チームは全選手にタミフルの服用を厳命するなど対策を講じているが、まん延危機に直面した。

 アジア杯連覇への障害はウイルスだけではない。午後6時から現地入り後の初練習を行ったが、気温は31度まで上がった。暑熱対策として、選手体内の水分量チェックを毎日実施することを決める一方で、暑さに慣れるため、今後は気温が上がり始める午前10時半開始の練習を増やし、ホテルでは極力エアコンを止めるように指示した。猛暑は予想されていたが、香川は「暑いので、全て前から守備をするのは難しい」と厳しい表情。前線から積極的にボールを奪う日本の特長を出しづらい状況だ。

 さらに八百長に関与した疑いでアギーレ監督がスペイン検察当局に告発されていることも逆風となっている。シドニー国際空港ではオーストラリア国営放送ABCがチームを待ち構え、指揮官に突撃取材を試みた。ABC関係者は「アギーレ監督にインタビューをしようとしたけど、コメントはもらえなかった。八百長問題のことは当然、知っているよ」と説明。周囲から疑いの目を向けられた中での戦いを強いられることは必至で、アウェー感が増す可能性は高い。

 アギーレ監督は練習前に円陣を組み「暑くて、ホテルにはプールもあるが、バカンスに来たわけではない。アジア杯を連覇するために来たんだから集中しよう」と指示。初日から冒頭15分を除き、非公開にして戦術練習を行い本気モードに突入したが、連覇への道は平たんではない。インフルエンザ、猛暑、八百長疑惑。三重苦を乗り越えなければ、アジアの頂点は見えてこない。

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2015年1月4日のニュース