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ロスタイム2発劇勝!札幌“小野効果”でPO圏内6位浮上

[ 2014年7月27日 05:54 ]

<愛媛・札幌>サポーターと逆転勝利を喜ぶ(左から)石井、小野、都倉、前田、上里

J2第23節 札幌3―2愛媛

(7月26日 ニンスタ)
 J2札幌は26日、ニンスタで愛媛に3―2で今季初の逆転勝利を飾った。1―2で迎えた後半ロスタイムにFW都倉賢(28)とDF櫛引一紀(21)が立て続けにネットを揺らした。MF小野伸二(34)もフル出場し、1点目の起点になるなど勝利に貢献。これで小野がチームに合流してから6戦負けなし。順位もプレーオフ圏内の6位に浮上した。

 不快指数たっぷりの酷暑も吹き飛んだ。こんなフィナーレが待っているなんて…。出場2戦目で初勝利。6月10日に札幌での練習に合流してからは、チームも6戦無敗。最高の笑顔で小野はサポーターの下へ向かった。「最後まで諦めなかったのが良かった」。遠く愛媛の夜空に、「すすきのへ行こう!」の大合唱が響き渡った。

 後半ロスタイム。流れは一気に傾いた。左から途中出場のMF砂川がクロス。これをDF上原慎が中央へ頭で折り返すと、待ち構えていた都倉が頭で同点弾。4分後には砂川のCKを櫛引が左足一閃(せん)だ。わずかロスタイムの5分間で2得点。それまで攻略できずに苦しんだ展開がうそのような光景だった。「自分の役割を全うしただけ」と都倉が話せば、プロ初ゴールの櫛引は「しっかり足に当てようと思っていた。凄くうれしかった」と喜んだ。

 小野にとっては移籍後、初めてのフル出場。前半20分にはMF河合が決めたゴールの起点となった。後半も質の高いボールを配球する一方で、自らがおとりとなって味方のスペースをつくった。「本当はパスをつなぐサッカーをしたかったが、相手は裏へ蹴られるのを嫌がっていた。きょうに限っては良かった」。20日の大分とのデビュー戦(札幌ドーム)後は、守備を中心に選手同士でコミュニケーションを密にした。都倉も「(最後の攻撃は)伸二さんが細かく指示を出してくれた」と小野効果を口にする。

 4月20日の群馬戦(札幌ドーム)以来のプレーオフ圏内にも浮上した。重圧から解放された小野は「2得点は素晴らしいが、2失点しなければいい。練習の中でしっかりやりたい」とすぐに切り替えた。昇格へ、光がしっかりと差してきた。

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2014年7月27日のニュース